【SF】2017第3戦富士:決勝は大波乱のレース展開に、石浦宏明が今季初優勝

©︎H.Yoshii
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2017年のスーパーフォーミュラ第3戦。注目の決勝レースが9日に富士スピードウェイで開催され、石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が今季初優勝を飾った。

例年より1週間早く、梅雨が明けていないため当初は雨も心配されていた。気温34度、路面温度44度と灼熱のコンディションに。これが波乱のレースとなるきっかけにもなった。

ポールポジションは昨年チャンピオンの国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)。フロントローにチームメイトの石浦がつけた。スタートでは好ダッシュを決めた国本に対し、石浦は出遅れ4番手に後退。代わって関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が2・3番手に浮上しレースが進んでいく。

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トップの国本は、序盤からハイペースで後続を圧倒。12周を終えて、7.5秒のアドバンテージを築いていく。一方、2番手の関口をはじめ、上位につけていたインパル、トムス勢は早めのピットインを選択。それに対しセルモインギング勢は後半までピットを引っ張る作戦で石浦が2番手に周回を重ねていった。

しかし、中盤になってレース展開が大きく動き出す。

セルモインギング勢の後方について3番手を走行していた山本尚貴(TEAM無限)だが、25周目に入ったところで左リアタイヤがパンク。なんとかピットに戻るが、そのままリタイアとなった。

さらにこちらも上位につけ良いペースで走っていた山下健太(KONDO RACING)も29周目に同じ左リアがパンクし、大きく後退してしまった。

そして、相次ぐアクシデント、トラブルの波乱は国本にも襲うことになる。

31周目のピットインが終わり、コースに復帰した直後に突然スローダウン。サスペンションにトラブルを抱えており、何度かピットに入って修復を試みるが、最後はガレージに入ってリタイアとなった。

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これでトップに立ったのは石浦。それに続いたのは、フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TeamLeMans)だ。彼もレース後半までピットストップを引っ張り36周目でリアタイヤ2本のみを交換。2番手でコースに復帰し、さらに46周目には1分25秒581のファステストラップを記録する活躍を見せた。さらに3番手には関口たちの集団から抜け出たアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)が続いた。

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トップ3台が単独で周回していくなか、終盤に注目が集まったのは関口とピエール・ガスリー(TEAM無限)の4番手争い。ガスリーはメインストレートで関口の背後に近づきオーバーテイクボタンを使って並びかけるが、関口も巧みにブロックし先行を許さないまま最終ラップへ突入していった。

結局、最後まで危なげない走りをみせた石浦がトップチェッカーを受け今季初優勝。昨年の第2戦岡山以来となる1年ぶりの勝利を飾った。2位にはローゼンクヴィストが入り初表彰台。3位にはロッテラーが続いた。

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注目の4位争いは、最終コーナーでミスした関口にガスリーが近づき、2台並んでフィニッシュ。わずか0.035秒差で関口が4位。ガスリーは悔しい結果となったが、スーパーフォーミュラでは自己ベストとなる5位となった。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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