【SGT】ジェンソン・バトン、鈴鹿1000kmに向け公式テストに参加、ロングランも行い手応え掴む

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今年も8月27・28日に鈴鹿サーキットで開催される2017SUPER GT第6戦「インターナショナル鈴鹿1000km」に、2009年のF1ワールドチャンピオンであるジェンソン・バトンがTEAM無限からスポット参戦する。

8月の本番に先立ち、6月上旬のタイヤメーカーテストと先日行われた公式合同テストに参加。早くもチームメイトやライバルたちと遜色ないペースで周回し、特に公式合同テストでは専有走行でのタイムアタックシミュレーションや決勝レースを見据えたロングランテストも実施。両テストでの合計周回数は120周を超えている。

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バトンは、今回のSUPER GT参戦にあたり、「こうして、また日本、そして鈴鹿に帰って来ることができてすごく嬉しいよ。鈴鹿サーキットでのレースにはたくさんの思い出があるよ。1995年にはカートにも出たし、2011年にはF1日本GPでも優勝した。また日本のファンの前で再びレースができるのは嬉しい」とコメント。1回目のテストの段階から、SUPER GTには興味津々で参戦が決まってテストに来るまでにも、事前に動画やリザルトをチェックしていたとのこと。また、チームスタッフや、今回一緒に組んで走ることになる武藤英紀、中嶋大祐にも積極的に質問するなど、ちゃんとレースのことを理解した上で参戦しようという姿勢が、関係者の間からも高評価を得ている。

公式合同テストでは、チームメイトの計らいもあって、当初の予定以上にドライブし、36周を走破。最後10分間で行われる専有走行も担当するなど注目を集めた。

2日目はサーキットサファリを利用してドライバー交替の練習を行なった他、午後のセッションではセーフティカー訓練でSGT独自のルール・手順を経験。その後は20周以上のロングランも行なっていた。

タイヤメーカーテストの際は、まとまった走行時間がとれず、SGTならではの混走も体験できなかったため、物足りなさを感じていたバトン。彼自身の希望により、スケジュールを調整して今回の公式合同テストにも参加した。

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「前回は少し乗っては休んでという形だったからクルマに慣れるのに時間がかかった。でも、今回はたくさん乗れて良いフィーリングも得られることができたし、自信にもつながったよ。まだまだやらなければいけないこと、改善しなければいけないことがたくさんあるけど、確実に進歩できたと思う」と語っていた。

またチームも、レースウィークでは心強い戦力になってくれると期待しているようで、手塚長孝監督は「決勝は本人も『乗る!』って言っていますし、2人のレギュラードライバーも彼に乗ってもらって問題ないと言っていますから、普通にいけば2スティントくらいは任せられるかと思います」とのこと。

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そして、ここまでのテストで何より印象的なのが、F1とは違って終始リラックスした表情でいるということ。2回のテストともに彼を一目見ようと多くのファンがTEAM無限のピット周りを囲んでおり、ガレージ裏の入り口にはガードマンが立つほどの異例の対応。それでもバトンは自らファンサービスをしたいと言って、何度か顔を出してサイン攻めにも快く応じていた。

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公式合同テスト2日目には、モータースポーツジャーナリストの小倉茂徳氏とのトークショーに出席。ピットビル2階のホスピタリティラウンジが会場となったのだが、あの広大なスペース2つ分が満員になるほどの賑わいっぷり。集まった500人を超えるファンの前でバトンは「ガンバリマス!!」と日本語で力強く意気込みを語り、鈴鹿1000km本番での活躍を約束していた。

また今回の鈴鹿1000kmは、No.19Wedssport ADVAN LC500から小林可夢偉が第3ドライバーとしてエントリーしているのに加え、今年は3年ぶりに中嶋一貴もGT500に参戦。もちろん、F1優勝経験者のヘイキ・コバライネンも開幕戦から上位に食い込むパフォーマンスを発揮している。

残念ながら今年で最後となる伝統の鈴鹿1000kmだが、最後を飾るにふさわしい豪華メンバーによる最高のバトルが堪能できそうだ。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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