2016年のMotoGP™第15戦MOTUL日本グランプリ。注目の公式予選が15日、ツインリンクもてぎで行われた。
この日も、朝から晴天に恵まれ、絶好のレース観戦日和に。予選での好ポジションを目指し、早速朝からフリー走行3回目が開始された。
前日の転倒で急きょ帰国する事になったダニ・ペドロサの代わりに青山博一の参戦が決定。バタバタの中で準備したという青山は、HRCテストライダー用のスーツで、ゼッケン26番からゼッケン73番に貼り替えられたレプソルカラーのマシンに乗ってコースインを果たした。さらに昨日激しく転倒したユージーン・ラバティはフリー走行3回目を走らずに、午後のセッションに備えた。
しかし、転倒は後を絶たず、今朝はジャック・ミラー、中須賀克行らが相次いで転倒。セッション終盤には昨年のチャンピオンであるホルヘ・ロレンソが2コーナーで転倒。身体が宙を舞うほどインパクトがあったため、念のためCTスキャン検査を受けに病院へ運ばれる事になった。幸い異常はなく、そのままヘリコプターでサーキットに戻り、午後のセッションにも無事に間に合った。
そして、いよいよ公式予選。MotoGP™は2ラウンド制ノックアウト方式だが、フリー走行1〜3回目の総合トップ10のライダーはQ1免除となり、いきなりQ2から出走できる。一方、総合11位以下のライダーでQ1が争われ、トップ2人のみがQ2へ進出できるという狭き門となっているのだ。
今年が5回目の参戦となる中須賀。なんとかQ2に残ろうと必死に攻めるが、思うようにタイムを伸ばせずQ1は6番手で敗退。青山は直前のフリー走行4回目で転倒を喫してしまい、それが影響してうまく攻められず。Q1は12番手で明日は最後尾から追い上げる。
いよいよポールポジションが決まるQ2。トップ争いのレベルが一気に上がり、0.1秒のミスも許されない緊迫したセッションとなった。まずトップタイムを出したのはマルク・マルケス。いきなり1分44秒134を叩き出し、ライバルを圧倒。しかし残り時間が迫るにつれて差をどんどんと縮めてきており、ポールポジション安泰とは言えない状況だった。そんな中、ベストタイムをさらに更新するべくコースイン。途中のセクター3までは自らのトップタイムを上回るペースで走っていたが、90度コーナーでミスが出てしまい失速。この周は止むなく失敗となってしまった。
そんな中、今週末はあまり元気がなかったバレンティーノ・ロッシが予選で存在感を発揮。1分43秒954をマークしトップに浮上した。これに対してマルケスが再度タイムアタックを行い再逆転を目指したが、ちょうど5コーナーでカル・クラッチローが転倒。イエローフラッグが出ている中を通過したため、止むなくアタックを中断。この結果、ロッシの今季3度目となるポールポジションが決まった。2位にはマルケス。3位にはロレンソが続いた。
Moto2クラスは、オランダGPで待望の初優勝を果たし今週末も活躍が期待される中上貴晶が参戦していることもあり、注目が集まった。
金曜フリー走行では1回目でトップ。2回目で2番手と好調な滑り出しを見せるも、予選では0.5秒を詰めることができず7番手でセッション終了。なおポールポジションは同クラスのランキング首位を快走するヨハン・ザルコだった。
Moto3クラスは、日本期待の尾野弘樹が強さを発揮。混戦のポール争いで、最後の最後にタイムを更新。見事キャリア初のポールポジションを決めた。しかし、昨日のフリー走行でスローダウン走行に関するペナルティをとられてしまい、決勝は4番グリッドからスタート予定。それでも、記者会見ではポールシッターとして表彰され、ロッシやマルケス、ロレンソらと肩を並べて会見に臨んでいる姿が印象的だった。
また21年ぶりに日本人女性ライダーとして参戦を果たした岡崎静夏は、なかなか上位に食い込めない苦しい戦いが続いているが、予選では粘り強く走って自己ベストタイムを更新。明日は34番手からどこまで追い上げるのか?期待がかかるところだ。
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