7月28〜31日に鈴鹿サーキットで開催される2016“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第39回耐。開幕まで1ヶ月を切り、主要チームの参戦体制が続々と明らかになってきている。
今年もヤマハ、カワサキ、ホンダ、スズキの各陣営が有力海外選手を起用するなど必勝体制を組んでいる。昨年は終わってみればヤマハの圧勝だったが、今年は4メーカーが入り乱れる激戦になりそうだ。
昨年、19年ぶりに優勝を果たしたヤマハ陣営。ファクトリーチームのYAMAHA FACTORY RACING TEAMは全日本4連覇中の中須賀克行と現役MotoGPライダーのポル・エスパルガロの昨年優勝メンバーを再び起用。第3ライダーにはワールドスーパーバイクで活躍中で昨年も鈴鹿8耐に参戦したアレックス・ロウズが加入する。昨年の圧倒的な速さが今年も実現されれば、2連覇の可能性も十分ある。
さらに今年はYART YAMAHA Official EWC Teamもファクトリー体制で参戦。エースのブロック・パークスに加えヤマハ期待の若手ライダーである野左根航汰、藤田拓哉を起用。全日本ロードレース選手権でもアグレッシブな走りを毎回みせている2人が鈴鹿8耐でどんな活躍を見せるのか、目が離せない。
対するホンダ勢。MUSASHi RTハルク・プロは高橋巧、マイケル・ファン・デル・マークの例年同様のコンビに加え、今年は元MotoGP王者のニッキー・ヘイデンを召集。昨年はケーシー・ストーナーを起用し序盤はトップを快走していたが、開始1時間を過ぎたところで悔しい転倒リタイア。そのリベンジを果たすべく鈴鹿に乗り込んでいく。
F.C.C. TSR Hondaは、今季からチームに加入しEWCにも参戦する渡辺一馬と昨年・一昨年と鈴鹿8耐で大活躍したドミニク・エガーター、そしてワールドスーパースポーツで参戦中のパトリック・ジェイコブセンのメンバーで臨む。今季は世界耐久選手権(EWC)に挑戦。今回も同レースで使用しているゼッケン5番を使用する。耐久レースの経験を積んで臨むレースとなるだけに、今までにないTSRの戦いぶりが見られそうだ。
スズキ陣営も体制が明らかに。第1回大会で優勝を果たした名門ヨシムラ・スズキ・シェル・アドバイスはエースの津田拓也に、鈴鹿8耐参戦経験のあるジョシュ・ブルックス、そして第3ライダーにTeamKAGAYAMAで活躍していた芳賀紀行が加入する事になった。1996年の鈴鹿8耐覇者で、ここ最近は3年連続で3位表彰台にも貢献。7年ぶりの優勝を目指すヨシムラにとっては強力な助っ人になりそうだ。
加賀山就臣率いるTeamKAGAYAMAは、昨年サプライズで召集した清成龍一を再び抜てき。全日本ロードレース選手権でも起用している浦本修充もメンバーに加わり、鈴鹿をよく知る3人で4年連続の表彰台、そして悲願のチーム初優勝を狙う。
そして、今年ヤマハの最大のライバルとなりそうなのがカワサキ勢だ。2014年からメーカー直径のTeamGREENが鈴鹿8耐に参戦。全日本でも陣営のエース的存在である柳川明、渡辺一樹を中心に臨んできた。そこに今年は2013・2014年に鈴鹿8耐を制したレオン・ハスラムが第3ライダーとして参戦。速さも経験も兼ね備えているハスラムの加入は、間違いなくチームにとって追い風になるだろう。さらに今年は戦闘力が大幅にアップした新型「ZX-10R」を導入。ストレートスピードは群を抜く速さを見せており、昨年圧倒的な速さをみせたヤマハ「YZF-R1」を対抗する勢いだ。
カワサキのプライベーターであり、今年もエヴァンゲリオンとのコラボで注目を集めるトリックスター。こちらは昨年同様に出口修、井筒仁康、エルワン・ニゴンのトリオ。昨年は予選トップ10入りを果たすも決勝直前のウォームアップでクラッシュ。フレームにまで損傷が及んでおり万全の状態でレースを戦う事ができなかった。今年は新型マシンを手に、完璧なレース運びをみせて表彰台獲得を目指したいところだ。
今年も決戦の舞台となる鈴鹿サーキットでは、7月4日から公式合同テストが開始。これを皮切りに、いよいよ鈴鹿8耐に向けた本格的な準備が始まっていく。
長々とした説明になってしまったが、それだけ今年も各陣営が勝つために最高のライダーを召集。一瞬たりとも目が離せない8時間の戦いになっていくだろう。
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