2016年のF1第7戦カナダGPが6月10〜12日に開催された。
今年もモントリオールのジル・ブルヌーブサーキットが舞台。公式予選では、コースのすぐ先がコンクリートウォールというレイアウトに、特に若手ドライバーが苦戦。リオ・ハリアント(マノー)、カルロス・サインツJr(トロ・ロッソ)などが相次いでクラッシュを喫していた。
そんな中、メルセデス勢は今回も好調。最終Q3では2台が激しくポールポジション争いを行い、結果ルイス・ハミルトンが0.062秒差でチームメイトのニコ・ロズベルグに競り勝ち今季3度目のポールポジションを獲得した。
翌12日の決勝日。スタートでは3番手のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が好ダッシュを決めトップで1コーナーへ。それにメルセデス2台が続くが、またしても接触。ロズベルグがランオフエリアに押し出される格好となり、大きく順位を下げてしまった。なおレースアクシデントとして両者お咎めなしとなっている。
序盤からトップ争いはベッテルとハミルトンの一騎打ちモードになるが、今回は両者の戦略が分かれることになる。11周目にベッテルは早々とピットイン。予選で使用したウルトラソフトタイヤは長持ちしないと判断したのかスーパーソフトタイヤに切り替える。一方のハミルトンはモナコGP同様にウルトラソフトタイヤでロングランを敢行。なんと24周目まで引っ張りピットイン。ここで今週末の中で一番硬いソフトタイヤを選択。そのまま最後まで走りきる作戦だ。
レース中盤はベッテルがリード。なんとか自身2回目のピットストップ分の時間を稼ごうとするが、追いかけるハミルトンもそれを阻止しようと全力で走行。目に見えない2人の攻防戦に観客も釘付けになっていた。
結果的に10秒ほどしかアドバンテージを作ることができず37周目にピットイン。これでハミルトンが逆転し再びトップへ。そのまま最後まで逃げ切り、前戦モナコGPに続いて今季2勝目を飾った。2位にはベッテルが続き、3位にはバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)。今季初の表彰台となった。
序盤に思わぬ後退を強いられたロズベルグは終始後手の展開となり、5位でフィニッシュ。ポイントランキングでは首位を維持できたものの、ハミルトンに9ポイント差まで迫られ、序盤戦で築いたアドバンテージがなくなってしまった。
マクラーレン・ホンダ勢はここ数年の力強い走りから一転し、我慢の決勝レースに。ジェンソン・バトンは序盤にマシンから白煙を上げてストップしリタイア。フェルナンド・アロンソもペースが上がらず予選順位より下の11位でレースを終えた。
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