2016年の予選フォーマットが一部変更になる可能性がでてきた。F1のストラテジーグループは、予選フォーマット変更に関する決議をとり、全チームが合意。3月初旬に開催される世界モータースポーツ評議会での承認を受けて正式決定となる。
2006年以降、3ラウンドのノックアウト方式が採用されてきたF1。今年も、大まかなフォーマットは変わらないが、各ラウンドごとで一気に数人を落とすのではなく、ラウンド内に幾つかの制限時間を設け、その時点で最下位だったドライバーが1人ずつ脱落していくのだ。
まずは全22台が出走する予選Q1。ラウンド全体の時間は16分に短縮される。最初は全車が自由にアタックできるが、7分経過時点でタイムシートの最下位(22位)のドライバーの脱落が決定。Q1内であっても順位が確定し以降の出走ができなくなる。これを皮切りに90秒ごとに最下位のマシンが1台ずつ脱落していき、最終的15台がQ2へ進出となる。
続くQ2。以前と同様にここで持ちタイムがリセットされて再び1台ずつのノックアウトへ。全体時間は15分で、最下位のマシンが1台ずつふるいにかけられ始めるのは開始6分を過ぎてから。15位のマシンが6分経過時点で落とされたのを皮切りに90秒ごとに1台ずつ脱落。最終的に8台がQ3へ進出となる。
最終Q3は14分間のセッションに。最初の5分を経過したところから1台ずつノックアウトされていき、最終的には上2台の一騎打ちがラスト90秒で繰り広げられることになるのだ。
これにより特にQ1でも上位陣はセッション前半にタイムを出しておく必要がある。その分、コースの混雑も予想され、トラフィックでタイムを出せなかったドライバーがノックアウト候補になってしまう可能性も十分にありうるのだ。
またこれまで同様にノックアウトゾーンにいるドライバーは2回、3回目のアタックを強いられるのだが、そのタイミングが遅いと最下位になってチェッカー前に脱落が決定してしまう可能性がある。そのため連続周回でアタックを続けてタイムアップを試みるか、早めに2回目を行うかなどが、臨機応変な対応が迫られることになる。
その一方で、90秒の感覚があるにせよ、脱落者が小分けされている状態なので、いったい誰が残っていて誰がノックアウトで、誰が当落線上にいるのかなどが分からないなど、ファンとしては「ややこしいルール」が増えたという印象だろう。
なお、この新ルールについては3月の世界モータースポーツ評議会での承認をもって正式採用となる。
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