【イベント】「撮る側・撮られる側」が一緒に語り合う!JRPA写真展でスペシャルトークショー

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 東京・六本木にあるAxis Galleryで13日から19日まで開催されたJRPA写真展「COMPETITION」で、脇阪寿一、山本尚貴が出演してのスペシャルトークショーが18日夜に開催された。

 今回は写真をテーマにしたもので、当日は両ドライバーに加え、JRPA会員の三橋仁明カメラマン、吉田成信カメラマンも出演。三橋カメラマンは脇阪を長年にわたって撮り続けているほか、F1なども取材しモータスポーツ誌のす写真も度々担当している。また吉田カメラマンも山本を追い続けているカメラマンで、この観戦塾にも何度か写真のご提供をいただいている。

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 こうして今回は、「撮られる側」のドライバーと「撮る側」のカメラマンが同じ席でトークショーを行うという斬新な内容。事前申し込みでは定員40名を遥かに上回る参加希望者の応募があり、厳正な抽選で当選した方々が集まった。

 トークショーでは、両カメラマンが撮影した2人の写真が大型画面で紹介され、その当時のエピソードや心境を「撮った側・撮られた側」の両サイドから解説という、通常のトークショーでは絶対に実現しないような内容となった。

 三橋カメラマンの作品では、懐かしいフォーミュラ・ニッポン時代の写真や脇阪SUPER GT参戦100戦目の時に作られた記念ヘルメットに関するエピソードなども写真とともに披露。熱心に脇阪を追いかけているというファンの方も、知らないようなエピソードも飛び出し、会場に詰めかけたファンも興味津々の様子。

 吉田カメラマンの作品のパートでは山本のSUPER GT初優勝や、スーパーフォーミュラでチャンピオンを獲得した時の表情の写真が紹介され、あの時に両者がどんな想いでいたのかを振り返った。参加者も印象に残っているシーンを吉田カメラマン目線から改めて振り返り、その瞬間を思い出しながら彼らの話に聞き入っていた。

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 またトークショーではお互いに撮る瞬間、撮られる瞬間についての話も披露。それぞれドライビングスタイルや撮影スタイルが違うように、コンビとして組んだ時の撮影時の様子も全く異なるとのこと。それもお互いの深い信頼関係があってこそ、素晴らしい写真が生まれてくるのだという。

 レースの写真というと、どうしても疾走感が溢れるマシンの流し撮りなどを想像しがちだが、両カメラマンがトークショー用に用意した写真はドライバーの表情を捉えた写真がほどんど。中でも吉田カメラマンは山本を撮影する際に「目」にこだわることが多いという。

 「山本選手は、特徴のひとつとして目力が強い印象がありますね。彼の目に何かメッセージが込められているような感じがして、ついつい山本選手の目を追った写真が多くなっていますね」

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 一方の三橋カメラマンも、レースシーンだけでなく、ピットウォークなどファンと触れ合う時のワンシーンや決勝後のパルクフェルメでの様子を撮影した写真を披露。その時にどんな思いや経緯で撮影に至ったかなど当時の心境も披露。また最後には岡山国際サーキットで一般観戦エリアでも撮れる場所から撮影した写真を披露し、「みなさんも光を読んで、その時々の場所で工夫をして努力をすれば、写真の可能性が広がると思います。どんどん色んなトライをして、たくさん撮っていただいて、カメラマンとして写真を今後も楽しんでもらえたらなと思います」と、普段各サーキットで熱心に撮影するアマチュアカメラマンにメッセージを贈った。

 この他にも、普段はなかなか言えないドライバーからカメラマンへのリクエストや疑問なども飛び出した他、写真撮影の一つの技術でもある「スローシャッター」についての話など、アマチュアカメラマンにとっても役立つようなプロカメラマンならではの話も披露。約1時間にわたり最後まで笑いが絶えない和やかな雰囲気に。その中でも、両カメラマンからの写真に対する想いやメッセージ性が非常に大きく、プロを目指すアマチュアカメラマンにとっても非常に得るものが大きいトークショーだった。

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 脇阪は「カメラマンの皆さんの写真があるからこそ、サーキットに来た人以外の方々の目に止まって、色んな人に僕たちの事を知ってもらえるので、カメラマンの皆さんには本当に感謝しています」とコメント。山本も「カメラマンさんは色んな思いを込めて写真を撮っているので、今までとは違った視点で、新聞や雑誌の紙面、また写真展などで出てくる写真を見ていただければなと思います」と挨拶。両者ともに今季の体制はまだ発表されていないが、昨年以上の活躍に期待だ。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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