28日から東京ビックサイトで開催されている第44回東京モーターショー2015のホンダブースに日本で限定販売される「シビックTYPE R」が展示されている。日本の市場に“ホンダの赤いエンブレム”が帰ってきた。
ホンダ車の中でも特に走りに追求して開発される「TYPE R」。通常のモデルとは異なり、赤色のエンブレムと、ボディカラーにはTYPE Rのみに使用される「チャンピオンシップホワイト」が選択可能となる。
TYPE Rシリーズが登場したのは1992年のNSX TYPE R」が最初。その後「インテグラ」、「シビック」でもTYPE Rモデルが登場。当時のクルマ好きから注目集め、またスポーツカーファンやレースファンにとっても“憧れのモデル”として記憶に残っている方も多いだろう。
日本では2007年に発売開始されたセダンのFD2型以降、日本でのTYPE Rモデルの販売は途絶え、さらにリーマン・ショック等の影響もありホンダのみならず世界的にスポーツカーの開発・生産にブレーキがかかってしまった。
しかし、水面下では「TYPE R」の歴史は止まってはおらず、ドイツのニュルブルクリンクをはじめとした各サーキットでテストが繰り返され、2012年から参戦を開始しているWTCC(世界ツーリングカー選手権)のベース車両として誕生。過酷なWTCCの世界で磨き上げられたスポーツモデルの技術が惜しみなく注ぎ込まれた市販モデルが、今回東京モーターショーで国内発公開となった新型シビックTYPE Rなのだ。
もちろん、心臓部となるエンジンにはシビックTYPE Rとともに進化してきた「VTECシリーズ」が搭載。現在の流行でもある「ダウンサイジング・ターボ」に合わせて2.0リットル直列4気筒ターボのレイアウトで、最大出力は310PS、最大トルクは40.8kgf・mを発揮する。
28日のプレスカンファレンスで挨拶したホンダの八郷社長も「身近な量産車であるシビックにありったけのスポーツDNAを注ぎ込んだモデル。歴代最高のシビックTYPE Rに仕上がりました。まさにホンダが目指した走りを極める志の具現化です」と自信満々に紹介。国内では750台限定で価格は428万円(税込)。11月23日まで公式サイトで「商談申込み受付」を行っており、販売台数の上限を超えた場合は抽選となる予定だ。
すでに一般公開が始まっている東京モーターショーの会場でも展示中。TYPE Rしか身にまとうことが許されない「ホンダの赤色のエンブレム」と「チャンピオンシップホワイト」が、久々にスポーツカーファン目の前に帰ってきた。一般公開は11月8日(日)まで開催。間近で車両を見られる数少ないチャンスとなっている。
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