2015年のF1第12戦イタリアGP。注目の決勝レースが6日、イタリアのモンツァサーキットで行われた。
ポールポジションは今回もルイス・ハミルトン(メルセデス)。2番手には今季ベストグリッドとなるキミ・ライコネン(フェラーリ)がつける。しかしスタートでは明暗が分かれ、好ダッシュをみせたハミルトンに対し、ライコネンはクラッチミートが上手く行かずアンチストールシステムが作動。最後尾近くまで順位を落とす。この真後ろにいたニコ・ロズベルグ(メルセデス)も影響を受け後退してしまう。
これで2位に浮上したのがセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)。ハミルトンを追いかけようとするが、今回も現王者は絶好調。あっという間に後続を引き離していく。一方チームメイトのロズベルグはウイリアムズ勢2台とのバトルからスタート。真後ろに迫るとブレーキの冷却に影響が出てしまうなど難しいレース運びを強いられてしまう。
この状況を打破するべく18周終わりでいち早くピットイン。アンダーカットを仕掛け見事ウイリアムズ2台の逆転に成功し3位に浮上する。
トップ争いは完全にハミルトンの独走状態。26周目にピットストップを終え2位ベッテルとの差は18秒。このまま行けば楽勝ムードといったところだったが、残り10周を切ってメルセデスのピットが慌ただしくなり、無線でもハミルトンにペースを上げるよう指示が飛ぶ。実はFIAが全マシンのタイヤの内圧をチェックしており、サプライヤー(ピレリ)側が指定していた数値よりもハミルトンのタイヤの内圧が下回っており、これについてペナルティを適用するか否かの審議がかけられることになったのだ。
もしペナルティとなれば25秒加算。つまりベッテルに対し25秒以上のリードを築くことが求められていた。ハミルトンは一気に1秒近くペースを上げ1分26秒672のファステストラップを48周目にマーク。ベッテルとの差をさらに広げていく。
さらに残り3周というところでメルセデス勢に不運が。ベッテルの背後まで迫っていた3位ロズベルグのマシン後部から炎が上がりストップ。記録上は完走扱いとなったが、チャンピオン争いで1ポイントも落とせない重要な局面で、痛恨のノーポイントに終わってしまった。
こう着状態の中盤から波乱含みの終盤というレース展開になったが、ハミルトンがそのままトップチェッカー。通算でも40勝目となり、あのアイルトン・セナの歴代3位タイ記録(41勝)まであと1勝となった。2位にはベッテルが入り、フェラーリ加入初年度で見事地元モンツァで表彰台を獲得。3位にはフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)が入った。
なおハミルトンの審議についてはレース後の調査の結果「お咎めなし」となり、特にペナルティ等もなく正式結果として確定した。
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