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【SF】2015鈴鹿合同テストレポート:トップ2を分け合ったロッテラーと山本、興味深かった両者の表情
- 2015/3/12
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3月9・10日にかけて鈴鹿サーキットで行われた全日本選手権スーパーフォーミュラの第1回合同テスト。小林可夢偉の参戦に注目が集まりがちだったが、2日間のテストを終えるとトップタイムはアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)。その僅か0.049秒差で山本尚貴(TEAM無限)が2番手につけた。2人だけが2日目の午後に1分37秒前半のタイムを記録。3番手意向に0.5秒以上の差をつけ、この2人だけが頭一つ前に出た形。ただ、タイムや順位とは異なり2人の表情は対照的だった。
昨年も鈴鹿サーキットではテストから公式戦にかけて圧倒的な速さを誇っていたロッテラー。ウエットコンディションとなった9日午後のセッションでも、あまり走り込んでいない状態の中で度肝を抜くようなタイムを叩き出すなど、一発の速さとマシンの完成度の高さを証明した。2日目は風の影響も強く昨年ほどタイムは伸びなかったが、セッション後半に一発アタックで他を圧倒した。
しかし、テスト後の表情は少し険しく、「もちろん最速タイムで終えられたことは良かったけど、まだテストだからね。もっと改善しなければいけない点もたくさんあると感じた。正直、風の影響もあるし、昨年から今年にかけて車体のセッティングやエンジンなど変わった部分もある。だから簡単には比較できないよ」とコメントも非常に冷静。「良い1日だった」と語ったものの、その表情に笑顔はなかった。
一方、わずかにトップタイムには及ばなかったものの、順位やタイム以上に手応えを掴んでいたのが2番手だった山本。初日に続き午前中から好タイムを記録。午後のセッションではいち早くロングランのテストもこなしデータを収集。残り20分を切ったところで新品タイヤを履いてアタックしたが、わずかに及ばず1分37秒206だった。
ただ、マシンを降りた山本はロッテラーとは対照的に満面の笑み。「非常に充実した2日間を過ごすことが出来ました。今年は走り出しから調子が良くて、昨年より余裕を持ってロングランのテストもできました。特にセクター1と2で大きくリード出来ていたので、ライバルに脅威は与えられたと思うし、十分に戦える感触は得られました。もちろん、相手も開幕に向けてもっとレベルアップしてくるでしょうし、僕達も気を抜かず次の岡山でも良いデータをとって、良い準備をしてシーズンに臨みたいです」と、開幕戦が待ち遠しいといった感じ。
ちょうど1年前もここ鈴鹿でシーズン最初のテストが行われたが、その時は新車のパフォーマンスの高さとエンジンも好調だったロッテラーは終始笑顔。一方の山本は思わぬ苦戦を強いられ「お世辞にも良いコメントができない」と厳しい表情。今年は全く逆の反応となったのが印象的だった。
また一昨年には、2人は最終戦までチャンピオン争いを繰り広げランキング1位と2位を分け合った。ただロッテラーがWEC参戦のために最終戦を欠場し、直接対決がないままで決着。両者ともにちゃんと7戦全てを戦ってチャンピオンを決めたかったという思いはあるだろう。しかし今年は両者ともフル参戦の予定。実際には開幕してみないと本当の勢力図は分からないが、一昨年のバトルの続きが今年は観られそうな期待を抱かせてくれた。
次の岡山テストを経て、4月18・19日にはいよいよ開幕戦。ここ鈴鹿で2人がどんなバトルを見せてくれるのか、非常に楽しみだ。
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