【SF】2014最終戦鈴鹿:ランキング上位4人がプレスミーティングに登場、抱負を語る

©T.Yoshita/KANSENZYUKU ©T.Yoshita/KANSENZYUKU

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 いよいよ2014年のチャンピオンが決まる全日本選手権スーパーフォーミュラ。開幕を前日に控え、ランキング上位4名のドライバーがプレスミーティングに登場。今週末の決戦に向けて抱負を語った。

 まずはランキング首位に躍り出ている中嶋一貴(No.37 PETRONAS TEAM TOM’S)。2012年にもトップで最終戦を迎えたが、思わぬ苦戦を強いられ一時はチャンピオン獲得も厳しいのではと思われた。しかし、RACE2で見事なピット戦略で大逆転を果たし、初のチャンピオンを勝ち取る優勝を飾った。

 「昨年までのスウィフトのマシンと鈴鹿は、個人的に相性が良くなかったですが、今年の新車はチームがマシンのパフォーマンスを引き出してくれていて、テストから速さを見せることができ、(場所が鈴鹿だからという)不安要素はなくなっています。」

 「序盤はチーム全体で調子は良かったですが、その後はスピード面で苦労しました。特に予選結果を見る限り、自分がチャンピオンをリードできる立場にないという感じですし、内容としてはまだまだな部分が多いです。今週末は予選から良い結果を出して、チャンピオンらしい走りで最高の結果を勝ち取れればと思います。」

 ランキング2位で追いかけるのがジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(No.19 Lenovo TEAM IMPUL)。第2戦富士のRACE1、第4戦もてぎで優勝。特に前半戦は予選から名門トムスをしのぐ速さをみせ注目を集めていた。しかし、前回SUGOではスタート直後のアクシデントに巻き込まれまさかのノーポイント。今週末は4ポイントリードしている首位一貴を追いかけることになる。

 「今シーズンは浮き沈みが多かった。本当なら勝ち続けていくのが理想だが、それ通りにはなかなかいかないものだね。シーズン前半は比較的良かったけど、ここ2レースは特に予選で苦労した。だけど、鈴鹿は開幕前のテストでも走りこめてデータもあるし、1年間かけてマシンも進化しているから、予選から力強いパフォーマンスを発揮できると思う。週末が楽しみだよ。」

 6.5ポイント差で3位につけるアンドレ・ロッテラー(No.36 PETRONAS TEAM TOM’S)。ここで行なわれた開幕戦でポールポジションを勝ち取っている。しかし、細かなミスやレース展開に恵まれずポイントを稼いでくることができなかった。しかし、昨年はWEC参戦のため欠場しチャンピオン獲得を逃してしまったが、今年は2レースを思う存分戦える。それが楽しみで仕方がない様子だった。

 「今年はミスや不運もあったし、F1参戦のために第4戦もてぎを休んだ。トータルで見るとベストだったと言えるシーズンではないと思う。でも確実にチャンスはある。6.5ポイント差で戦うことになるけど、鈴鹿は好きなコースでもあるし、今週末は2レース制で最大18ポイントも獲得できるからね。今回はレースの内容もそうだけど、特に予選とスタートが重要。全てのセッションでとにかく速さを見せて、昨年獲得出来なかったチャンピオンを獲得したい。」

 そして、ロッテラーと同じ6.5ポイント差で追いかけるロイック・デュバル(No.8 KYGNUS SUNOCO TeamLeMans)。開幕戦鈴鹿で優勝を飾り幸先の良いスタートを切ったが、6月に参戦したル・マン24時間レースで大クラッシュ。その影響で第3戦富士は欠場を余儀なくされた。後半戦はケガの影響を全く感じさせない走りでポイントを積み重ね、2009年以来のタイトル獲得に望みをつないでいる。

「まず鈴鹿サーキットは世界の中でもベストなサーキットの一つ。今週末は素晴らしいチャンピオン争いが繰り広げられると思う。ただ我々としてはミスが許されない。レースでの戦略よりも特に予選が重要。1周のタイムをいかに上げていけるかが勝負になるよ。今年はトムスとインパルに先を越され、タフなシーズンだったなと感じている。それでも我々は諦めずにマシンを含めもっと良いパフォーマンスを出して、出来ること全てやり尽くしたいね。」

 この他にも石浦宏明(No.38 P.MU/CERUMO・INGING)、ジェームス・ロシター(No.3 KONDO RACING)、国本雄資(No.39 P.MU/CERUMO・INGING)が可能性を残している2014年のタイトル争い。間違いなく、今シーズンの中で最も激しいレースが繰り広げられるだろう。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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