7月24〜27日に鈴鹿サーキットで開催された2014鈴鹿8耐に、今年も元気なライディングを披露してくれたケビン・シュワンツが、参戦したヨシムラの公式ホームページでコメントを発表している。
昨年、元WGPチャンピオンで、8耐でも数々の名勝負を繰り広げてきたシュワンツが21年ぶりに参戦とあり、大盛況となったレースウィーク。エントリーしたTeam KAGAYAMAでは、49歳でありながら、加賀山就臣、芳賀紀行に劣らないライディングを披露。ファンや関係者を驚かせた。
今年はヨシムラ60周年を記念して結成された「No.12レジェンド オブ ヨシムラ スズキ シェル アドバンス」で、吉村不二雄監督のもと辻本聡、青木宣篤と組んでエントリー。予選上位10チームのみで争われる「TOP10トライアル」でもアタッカーを務め、2分10秒172を記録。現役ライダーとくらべても遜色ない走りを見せた。
「去年、チームカガヤマから8耐に出場することができて、結果的にそれがいい経験となって今年の大会に臨むことができた。スーパーバイクの走らせ方、タイムの出し方も徐々に体が思い出してきて、マシンのセットアップも、僕のフィジカルも、いい準備ができて決勝に臨むことができていたね。今年はフジオさんに呼んでもらって、優勝を狙いながらも、自分たちのペースで徐々にチーム力を上げていくこともできた。」
決勝は10番グリッドからスタート。スタンドにもシュワンツの走りを生で観ようと多くのファンが詰めかけたが、予想外の展開が待ち構えていた。直前の大雨でスタートが順延。ウエットコンディションの中でスタートが切られる。12番のトップバッターを務めたのは青木。ウエットでのマシンセッティングに自信があったこともあり、序盤から積極的に前を狙っていく。ところが6周目の130Rで同じヨシムラ・スズキの津田拓也をパスした直後に転倒。バイクの後輪がホイールから外れてしまい、走行は不可能に。この瞬間に12番のリタイアがほぼ確定。シュワンツに加え久々の8耐参戦で注目を集めていた辻本は、決勝を一度も走ることなく今年の8耐を終えた。
これについてシュワンツは「ノブ(青木)の転倒は仕方がない。誰も責められるわけがないじゃないか。これがレースなんだ。」とコメント。チーム全員で優勝を目指して攻めていった結果として、特に悔しがる様子はなかったようだった。
そして、気になるのは来年のリベンジ。「また来年?それはわからないけど、また日本に、鈴鹿に帰ってきたいね。」と、前向きなコメント。今年は不運な結果に終わってしまったが、また来年も真夏の鈴鹿に彼が帰ってくることを期待したい。
『記事:吉田 知弘』
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