SUPER GT第4戦SUGOから18号車のウイダーモデューロ童夢レーシングは、ジャン・カール・ベルネに代わってフレデリック・マコヴィッキィが参戦。昨年もサーキットで大人気だった“マコちゃん”がSGTに帰ってきた。
今回は悪天候により予選が日曜日に順延となるなど変則的なスケジュールとなったが、ピットウォークでは半年ぶりの参戦となるマコヴィッキィとの再会を楽しみにしていたファンが18号車のピットを訪れ大盛況だった。
予選は25分一本勝負の方式に変更されたため出番はなかったが、決勝レースでは昨年同様に後半スティントを担当。46周終わりで山本尚貴からバトンを受け取ると、NSX CONCEPT-GTでのレースは初めてとは思えないくらい安定した走りを披露。しかし、終盤に降り始めた雨で足元をすくわれ、ピットに戻ってウエットタイヤに交換するなど混乱も見られたが、ファイナルラップまで粘り強く走り続け8位フィニッシュし、復帰戦で3ポイントを獲得した。順位は中団に沈んでしまったが、マコヴィッキィは進化したNSX CONCEPT-GTの速さに確実な手応えを感じていた様子だった。
「まずは、また日本でレースが出来て本当に嬉しかった。コンディションが目まぐるしく変わる難しい状況だったけど、クルマは非常にコンペティティブだった。尚貴もファステストラップを出していたし、ドライでもウエットでも力強く走れることを証明できたレースだった。ただ、僕のスティントでスリックタイヤの中で雨が降り出してバタバタしてしまったのは残念だったが、全体的にポジティブな要素が多かった。」
これから8月の富士、鈴鹿と真夏のレースが続く中、夏場に強いと言われるミシュランタイヤを履く18号車にとっては上位進出のチャンス。次回以降について意気込みを聞くと「富士で勝って、鈴鹿でも勝つ!」と自信満々にコメントしてくれた。
そして、最後に彼のSGT復帰を待ち続けていた日本のファンに向け、このようなメッセージをくれた。
「今年に入ってからも、日本のファンを忘れたことは一度もなかったよ。今週末またサーキットで皆に再会することができて嬉しかったね。次の富士でも皆に会えることを楽しみにしているし、特に鈴鹿に関しては山本選手とともに、昨年のような良い結果を出せると思うので、また応援してください!」
前述にもあるように、確実にマシンのパフォーマンスが上がっており、これから18号車とミシュランが得意とする真夏のラウンドに突入。今回ファステストラップを叩き出した山本も「マシンが完璧の状態であれば、ちゃんとした速さを発揮できることが証明できたから、次回は期待できると思う。」と前向きな表情だった。
今シーズンはなかなか上位に食い込むことができず、苦戦が続いていた18号車だったが、8月の富士・鈴鹿ラウンドはライバルにとって一番手強い存在になるかもしれない。
『記事:吉田 知弘』
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