27・28日の2日間にわたって行われたSUPER GTの鈴鹿合同テスト。急きょNo.18 ウイダーモデューロNSX CONCEPT-GTの第3ドライバーとしてエントリーしたフレデリック・マコヴィッキィにとっては、約8ヶ月ぶりのSGTマシンでの走行となった。
昨年、鈴鹿1000kmで優勝するなど、来日初年度ながら大活躍をみせたマコヴィッキィ。パフォーマンスの高いGT500マシンを巧みに操るテクニックだけでなく、ピットウォークなどでみせる笑顔とファンに対しての丁寧な対応で、瞬く間に大人気になった。
そんなマコヴィッキィに会えるとあって、今週末は18号車のピット裏には朝から多くのファンが詰めかけ、ピットウォークでもサインを求めるファンが殺到。今年は家族の事情によりヨーロッパでの活動がメインとなっているが、持ち前の笑顔は終始絶えることなくファンとの再会を喜んでいた。
今年から新しくなったGT500マシンに乗るのは、実は初めてだったマコヴィッキィ。しかし昨年同様に短期間で自分のものにしてく。2日目のセッション3で初のウエットコンディションの中、ピットアウトしてわずか2周目で好タイムを記録。チームスタッフを驚かせた。
たった2日間のテスト参加ではあったが、周りに良い驚きを与えたマコヴィッキィ。童夢レーシングを離れた後も鮒子田寛社長と連絡をとり続けていて、それがきっかけで今回の来日が決まったことをセッション後に明かしてくれた。
「また日本のファンと再会できて嬉しかったし、また童夢のチームスタッフと再会できたことも非常に嬉しかった。今年は家族の事情もあり日本でレースをすることが出来なくなってしまったが、その後も童夢の鮒子田さんと連絡を取り合っていた。その後も実際にあって話す機会があり、今回のテスト参加が決まった。」
そして気になるのは、やはり8月30・31日の第6戦鈴鹿1000kmへの参戦だ。例年、この鈴鹿での合同テストは、スポット参戦をする第3ドライバーがマシンの習熟に使う機会が多く、今回もGT300クラスもエントリーを予定しているドライバーが積極的に周回を重ねていた。日程的にもWECとは重なっていないため、参戦も可能といえば可能なのだ。それについてマコヴィッキィに聞いてみたものの「今後については、まだ何も分からない」と明確な回答を避けられてしまった。
今回もそうだが、多くのファンが彼の日本でのレース再開を望んでいることは確か。しかし、彼にも家族の事情があるし、何より今年はWECに参戦するポルシェとの契約もある。その中でたった1戦だけであっても日本に来てレースに参戦するというのは、決して簡単なことではない。
本当に第3ドライバーとしてエントリーするか否かは、今後の動きを見守るしかない状況。ただ昨年もメーカーを問わずに多くのファンから愛され、今週末も2日間通して多くのファンに囲まれ、サインや記念撮影を求められるほど大人気のマコヴィッキィ。もし叶うのであれば、もう一度、日本のファンを魅了するアグレッシブな走りを披露する機会があればなと願いたい。
『記事:吉田 知弘』
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。