2年ぶりにル・マン24時間レースに帰ってきたNISSAN MOTOSPORTS GLOBAL。今回も新しい技術を取り入れたマシンが特別に参戦する「ガレージ56」でエントリー。昨年のル・マンで発表したZEOD RCで世界で最も過酷なレースの一つであるル・マン24時間での完走を目標に挑戦した。
ただ、レース完走だけではなくチームはマシンの特徴でもある「電気自動車」の要素を利用した記録に挑戦。まずは予選セッションで本山哲がミュルサンヌ・ストレート(旧称:ユノディエール)で電力パワーのみでの時速300kmに到達。世界最高峰のレーシングスピードを電気のみの力で達成した。
さらに決勝スタート前に行われたウォームアップ走行では、1周13.6kmのサルトサーキットを電力のみ走り切ることに成功。両記録とも80回以上続くル・マンの長い歴史の中では初めての快挙だ。
今週末は初日のフリー走行にいきなりトラブルが発生し、修復作業に追われたが予選セッションから復活。3分50秒185で総合27位となった。決勝では2年前に果たせなかった完走と、電力のみでの連続走行挑戦などを目標にしていたが、スタートからわずか6周目(開始20分過ぎ)にギアボックスのトラブルが発生しアルナージュコーナーを抜けた先でスローダウン。コース脇にマシンを止め、そのままリタイヤを余儀なくされた。
今回は本山哲に加え、現在SUPER GTで活躍中のルーカス・オルドネス、さらにGTアカデミー出身のウォルフガング・ライプのトリオで挑戦したが、残念ながら本山とオルドネスは決勝でドライブする機会がなくル・マンを後にすることとなった。
日産は、すでに来年のWEC(世界耐久選手権)に加え、ル・マン24時間にLMP1クラスから参戦を表明している。今年のリベンジを来年のル・マンで果たしてくれることを期待したい。
『記事:吉田 知弘』
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