2014年のSUPER GT第3戦オートポリス。決勝のスターティンググリッドを決める公式予選が行われた。注目のGT500クラスは、今回は全車がローダウンフォース仕様のウイングに統一すると事前に発表があったが、4月に行われたテストでそれを試しているチームはなく、ある意味ぶっつけ本番となっている。さらに予想以上に気温が上がるなど、まさに未知数な部分だらけの中でQ1がスタートした。
15分で争われるQ1だが、この予選で使ったタイヤを決勝でも使わなければいけない可能性があるので、各車ギリギリまでガレージで待機。今回も残り7分を切ったところから全車が一斉にタイムアタックを始める展開。今週末は気温の上昇に伴い、路面温度が上がったということもあってかミシュランタイヤ勢が好調。No.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝)が1分34秒999とコースレコードを更新するタイムでトップに浮上すると、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)も2番手に続いていく。No.6 ENEOS SUSTINA RC F(国本雄資)がターン14でコースオフ。幸いマシンに大きなダメージはなかったが、安全確保のためセッションは赤旗中断となってしまう。
この時点で昨年のチャンピオンNo.1 ZENT CERUMO RC F(平手晃平)やNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信)はタイムアタックを終えていない。残り3分というところでセッションが再開されると真っ先にコースインしタイムアタック。なんとかQ2進出権をつかみとる。この他にも今季は苦戦が強いられているホンダ勢が躍進。No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(小暮卓史)が5位、No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大)が6位につけた。一方、エースマシンの1台であるNo.18 ウイダーモデューロNSX CONCEPT-GT(山本尚貴)は、赤旗の影響もあってかタイムが伸びず10位でノックアウトされてしまう。
続くQ2も、12分のうち最初の4分は誰もガレージから出てこず、コース上は静けさと緊張感が漂う。その中で先手を切ったのは日産勢。まずはNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が1分34秒802を記録すると、23号車のロニー・クインタレッリが1分34秒523で上回る。さらに46号車の本山哲も1分34秒792を記録、その後も連続してアタックを試みるが、自己ベストは更新できずチェッカー。松田/クインタレッリ組が今季初のポールポジションを獲得した。
2位には本山/柳田組の46号車が入り、今回も日産勢がフロントローを独占した。3位には前年チャンピオンのNo.1 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/平手晃平)が意地をライバル日産勢の間に割って入った。またホンダ勢ではNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/武藤英紀)の6位が最高位に終わった。
明日も非常に暑いコンディションの中でのレースということが予想されるオートポリスでの第3戦。今日も何度か赤旗が出たが、レース中もセーフティーカーや混走での波乱など、色々なことが起こる可能性があるサーキット。その中で、果たして誰が勝利を手にするのか?大注目の第3戦決勝は6月1日14時00分から行われる。
『記事:吉田 知弘』
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