2014年のSUPER GT第3戦オートポリス。この日も気温が30℃を超える真夏日の中、公式予選が行われた。
GT300クラスは、Q1から波乱の展開に。ここまで2連勝と勢いに乗るNo.4 グッドスマイル初音ミク Z4(谷口信輝/片岡龍也)。しかし勝てば勝つほどウェイトハンデが積まれていくというSGT特有のレギュレーションで、今回は早くも80kgを積んで参戦。今週末はさすがに精彩を欠き、16位でQ1ノックアウト。その最大のライバルと目されていたNo.7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治)も予選前にトラブルが発生。結局Q1を走ることができず明日は最後尾からのスタートとなる。
その中でQ1トップを奪ったのがNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT。このラウンドを担当した井口卓人は福岡県出身で地元レースとなる。多くの地元ファンの声援をうけ井口は素晴らしいアタックを披露。1分45秒717と、コースレコードを大きく更新するタイムを叩き出してみせた。
続くQ2では、エースの佐々木孝太がドライブ。GT300クラスでの通算最多ポールポジション記録の更新がかかっているが、ここで最大のライバルが登場。No.55 ARTA CR-Z GTの高木真一だ。Q1の井口を上回る1分45秒503を記録し、暫定トップに浮上。それでも佐々木は完璧に1周をまとめあげ1分45秒335でトップを奪ってみせた。
しかし、高木も諦めることなく連続してアタックを継続。残り1分を切ったところで途中まではベストタイムを更新するが、最後の上りセクションでNo.2 シンティアム・アップル・MP4-12C(高橋一穂)に引っかかってしまいアタック断念。このままチェッカーフラッグが振られ、61号車SUBARU BRZの今季初PPが決まった。これで佐々木はGT300クラスでの通算最多ポールポジション記録を11回に更新した。
一方、アタックを邪魔される形となったARTAは鈴木亜久里代表と土屋圭市エグゼクティブ・アドバイザーが2号車ピットへ抗議に行くシーンも。今回は本命BMW勢が苦戦した分、JAF-GT勢が活躍した予選だったが、その明暗が大きく別れる形となった。なお3位にはNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/ルーカス・オルドネス)が入った。
『記事:吉田 知弘』
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