CS放送で今年も全セッションを生中継で放送しているフジテレビが、3年ぶりに地上波でF1のレース内容を放送することが決定した。
フジテレビは日本人初のフルタイムF1ドライバーである中嶋悟がデビューした1987年にF1放送権を獲得し全戦放送を開始。日本でのF1人気向上に大きく貢献してきた。また2000年以降はCSでも放送を開始。こちらは全セッション完全生中継というスタイルをとり、2003年からは今宮純氏、川井一仁氏が現地解説をCSでのみ担当。より深い解説を求めるコアなファンに定着していく。一方地上波放送ではタレントを起用し、一般の方々にも接してもらおうと、レースシーンに合わせて簡単なルール紹介のテロップを出すなど、分かりやすいF1の中継スタイルを心がけていた。
2005年以降はF1日本GPを日中に生中継で放送するなど、注目を集めていたが、2008年のリーマン・ショックの影響でトヨタ・ホンダなど次々と日本のメーカーが撤退。それに伴いF1人気も薄れていき視聴者数も低下。番組のスポンサーも付きにくくなったことに加え、FOAに支払う放映権等の兼ね合いもあり、2011シーズンを持って地上波でのF1中継は終了。現在はCSのフジテレビNEXTで全セッション生中継を継続し、BSフジで録画版を全戦放送している。また今季からは新たに設立された「フジテレビNEXT Smart」でオンデマンド配信も行っている。
この地上波放送がなくなったことにより、F1を離れていったファンも多く、特に日本人ドライバーの参戦がなかった昨年のF1日本GPの来場者数(決勝日)も8万6000人と激減。ファンや関係者からは地上波での放送再開を熱望する声が多数上がっていた。
今季は小林可夢偉のF1復帰、さらに来シーズンからホンダが6年ぶりにF1復帰を果たすということもあり、今回の復活が決まったようだ。
放送予定日は6月1日(日)深夜1時10分から。今回は開幕戦オーストラリアGP~第6戦モナコGPまでの様子をまとめたダイジェスト映像で構成される。なお、こういったダイジェスト放送は今年3〜4回にわたって放送予定。なおエリアは関東ローカルのみとなっている。
地上波放送がなくなってF1を観なくなってしまっていたファンの方には、見逃せない番組になりそうだ。
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