2014年のSUPER GT第1戦岡山。注目の公式予選が14時00分から岡山国際サーキットで行われた。今年もGT500・GT300クラスがそれぞれ2ラウンド・ノックアウト方式で予選を行い、決勝グリッドが決められる。
新車両規定に伴い全車新マシンになったGT500クラスは、Q1から想像を超えるような驚速タイムが連発する。まずQ1ではウイダーモデューロNSX CONCEPT-GTの山本尚貴が1分20秒314を叩きだすと、すかさずMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生が1分19秒876をマーク。早くも1分19秒台でのトップ争いとなっていく。その後も、各車が続々とタイムを更新していく中、Keeper TOM’S RC Fの伊藤大輔が1分19秒862でトップ通過を果たし、好調だった日産GT-R勢を押さえ込んだ。レクサス勢は、その他にもENEOS SUSTINA RC F(国本雄資)が4位、PETRONAS TOM’S RC F(ジェームス・ロシター)が8位で通過し3台がQ2へ進出。日産勢も松田の23号車をはじめカルソニックIMPUL GT-R(安田裕信)、SRoad MOLA GT-R(柳田真孝)がQ2へ駒を進める。テストでは他陣営に後れを取っていたホンダNSX勢だったが18号車の山本が5位通過を果たし、KEIHIN NSX CONCEPT-GT(金石年弘)も7位でQ2に進出。しっかり開幕戦でマシンポテンシャルの高さを見せた。
少し分厚い雲が出始め、雨も心配されたQ2。しかし、12分間最後までドライコンディションで行われ、Q1をさらに上回るハイレベルな争いとなった。
まずトップタイムをマークしたのはENEOS SUSTINA RC Fの大嶋和也。明日の決勝に向けて1周のみのタイムアタックにかけ全身を集中。「今までで一番興奮しながら走ったアタックだった」と語る通り、アグレッシブな走りを披露。1分19秒404を叩き出し、トップに躍り出ると同時にコースレコードも塗り替えてみせた。
これには、ライバルたちは手も足も出ない様子。このまま大嶋のポール決定かと思われたが、冬のテストから好調だったカルソニックIMPUL GT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラも果敢に攻めていく。途中までは大嶋を上回る区間タイムで周回するが、最終コーナーでわずかに体勢を乱しタイムロス。1分19秒474と、0.070秒届かない。それでもオリベイラは諦めずに次の周もアタク。セクター2まではほぼ変わらないタイムで通過してくるが、またしても最終コーナーでタイムを伸ばすことができず、1分19秒602と自己ベストを更新できなかった。
ここでチェッカーフラッグとなり、大嶋のポールポジションが確定。昨年の最終戦もてぎ、さらに富士でのJAFGP(Race2)に続けて、3レース連続でポールポジションを勝ち取った。2位には勢いのある安田/オリベイラ組のカルソニックIMPUL GT-R、3位にはS Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝)が入り、日産勢が脇を固めた。ホンダ陣営はエース格の塚越広大(KEIHIN NSX CONCEPT-GT)の7位が最高。少しタイムは話されてしまったが、明日の決勝に向けタイヤを温存している様子。こちらも目が離せない。
『記事:吉田 知弘』
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