F1第2戦マレーシアGP。現地時間の29日に公式予選が行われた。舞台のセパン・インターナショナル・サーキットは、予選前に東南アジア特有のスコールに見まわれ、F1マシンが走行するには難しすぎるコンディションに。これにより、当初のQ1開始時刻から50分も遅れてセッションがスタートすることになった。グリーンシグナルが点灯すると各車インターミディエイトタイヤを装着してコースイン。
雨ということで波乱の展開になるかと思われたが、順当にメルセデスAMG勢の2台が1分57秒前半を叩き出しワン・ツーで通過。3位にはセバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング)が入った。金曜日はトラブルでまともに走れなかった小林可夢偉(ケータハム)。土曜朝のフリー走行3回目もわずか7周のみと、ほとんど走り込めずに予選へ。それでも少ないチャンスを最大限に生かし、同僚マーカス・エリクソンを上回る20位(2分03秒595)でQ1を終えた。
続くQ2では、雨脚がさらに強まり、豪雨用のウエットタイヤに装着するドライバーが増え始める。セッションスタートと同時に各車が一斉にコースインするが、そのアウトラップ中にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とダニール・クビアト(トロ・ロッソ)が接触するハプニングが発生。赤旗中断となる。アロンソはフロントサスペンションを破損しており、再出走は不可能かと思われたがチームの迅速な作業により、セッション再開後まもなくしてコースイン。なんとかQ3進出を果たす。この他にもメルセデスAMG、レッドブル・レーシング、フェラーリ、マクラーレンの4チーム8台に加えニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、ジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)がQ3にコマを進めた。
ポールポジションをかけた最終のQ3は12分勝負。ここでも各車ウエットタイヤでタイムアタックを行う。ここで速さを見せたのが前年度王者のベッテル。開幕戦オーストラリアGPでは雨の中でタイムを伸ばせずQ2落ちを喫したが、わずか2週間で悪い部分を見事に修正しQ3へ。アロンソ、ロズベルグらを大きく上回る1分59秒486を1回目のアタックで記録する。ところが、前戦でPPを勝ち取ったハミルトンも応戦。わずか0.055秒上回る1分59秒431で暫定ポール。マレーシアGPのQ3も雨コンディションとなってしまったが、その分見応えがあるQ3となった。各車が一度ピットに戻って2回目のアタック準備にとりかかったが、ここで雨脚が強まり再度アタックに挑んでもほとんどが更新できずにチェッカー。ハミルトンが開幕2連続、通算33回目のポールポジションを勝ち取った。2位には速さを取り戻した王者ベッテル、3位には最後のアタックでアロンソを上回ったロズベルグが入った。
今回も雨により大荒れとなった公式予選。しかし、明日の決勝も同じように現地時間の16時00分と夕方からスタートとスコールが起きやすい時間帯。すでに雨予報も出ており、例年以上にスコールの影響を受けセーフティカーや赤旗など大荒れのレース展開になるかもしれない。
『記事:吉田 知弘』
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