今シーズンもSUPER GTのGT500クラスに参戦するウイダーモデューロ童夢レーシングが26日、東京・青山にあるホンダウエルカムプラザ青山で参戦体制の発表会を行った。
通常は報道関係者限定で発表会が行われるのだが、今回は一般観覧エリアを設けファンの方々も無料で入場。平日にも関わらず多くのファンが来場。最終的には立ち見する人も多くいた。
今季のドライバー体制についてはすでに発表されており、昨年の鈴鹿1000kmで涙の初優勝を飾り、スーパーフォーミュラでは初のシリーズチャンピオンを獲得した山本尚貴がそのまま残留。そのパートナーに新しくフランス人ドライバーのジャン‐カール・ベルネを起用。彼も2010年の米インディ・ライツ王者に輝くなど数多くのカテゴリーで実績を残してきている期待の外国人ドライバーだ。マシンはGT500クラスのレギュレーション改定により、2.0リッター直列4気筒ターボエンジンとハイブリッドシステムを搭載したNSX CONCEPT-GTに変更。タイヤメーカーは引き続きミシュランタイヤを装着する。
そして注目の2014年カラーリングのお披露目。報道陣とファンが見守る中でアンヴェールされた新18号車は、ベースのカラーリング自体は岡山・富士のテストで走っていたものとほぼ同じだが、「NEW LOGO 3・26 Debut!」となっていた部分に、新たにウイダーinゼリーの「in」のロゴが大きく描かれた斬新なデザインとなった。
これは、先日からリニューアルされた商品パッケージのコンセプトに沿って「in」をメインにしたとのこと。ウイダーマーケティング部長の守田稔氏は「今年でウイダーinゼリーは発売20周年になり、デザインコンセプトも大きく変更しました。今シーズンはSGTに限らず、テニスの錦織選手らも新しい“in”をメインにしたロゴを使用していただき、新デザインに合わせたPRを行っていくことになりました。」と、今回のロゴについて説明した。
なお、チームをサポートするレースクイーンは、こちらも新デザインに伴い「inゼリーGTガール」に変更。昨年に引き続き水村リアさんと橘なみきさんが務める。
2014年体制について、天澤天二郎監督は「昨年はHSV最終年度でチーム体制を大幅に変更するなど、非常にチャレンジングな1年でした。そこで共に戦ったミシュランタイヤ、そして山本選手と今年も戦えることは非常に心強いです。またベルネ選手もフォーミュラや耐久レース等で実績があるので今シーズンが楽しみ。今年もチャンピオンを目指して全力で戦います」とコメント。
気になるNSX CONCEPT-GTの仕上がり具合について、今年もエースドライバーの山本は「このクルマのシェイクダウン時にステアリングを握ったのが自分だったということもあり、すでに愛着が湧いています。その時もトラブルはなかったですし、冬のテストでは順調にプログラムをこなしてきましたし、開幕戦までにやるべきことは全部やってきました。ただSGT特有のシーズンが始まってみないと真の実力差が分からない部分もあります。ただ、このクルマはまだ伸びると思うので、開幕戦を皮切りにどんどん速くしていきたいです。」と、はっきり明言はしなかったものの、手応えを確実に感じている様子だった。
日本では初めてのレースとなるベルネは「2月・3月とテストをしてきてNSX CONCEPT-GTのことはよく理解できた。他メーカーとの実力差は、シーズンが始まってみないと分からないが、開幕戦に向けて自信はあるよ。」と力強くコメントした。
一連の発表会とフォトセッションを終えると、ドライバー2人とファンの握手会が行われ、短い間ではあるがファンとの交流を行ったとともに、今シーズンの活躍とチャンピオン奪還をファンに誓った。
『記事:吉田 知弘』
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