今シーズンはウイダーモデューロHSV-010でSGTデビューを飾り、1年目からトップクラスの速さを発揮したフレデリック・マコヴィッキィ。山本尚貴とのコンビで第5戦鈴鹿1000kmを制するなど輝かしい活躍をみせた。
来季も山本とのコンビ継続かと思われていたが、先週になって来季は童夢を離脱し活動の拠点をヨーロッパに戻すことが明らかになり、ファンだけでなく関係者からは別れを惜しむ声が多数上がった。
ミシュランの推薦ドライバーとして日本にやってきたマコヴィッキィ。今季はチャンピオン獲得とはならなかったがランキング4位を獲得。チームとの契約更新の話も順調に進んでいたという。ところが、フランスに住む家族と相談したところ日本でのレース活動継続について強く反対され、彼も苦渋の決断で継続解除をチーム側に要請。彼の家族との時間を優先するレース活動プランを尊重した。
童夢は公式Facebookページで、マコヴィッキィから送られたメッセージを公開している。
(以下、DomeRacingTeam公式Facebookページより転載)
マコヴィッキィ選手からチーム宛のメールですが、FBで応援して頂いた皆さんにもお届けします。(鮒子田 寛FBから転載)
「まず最初に、チームの皆様にありがとうと言いたいです。
この一年、私にとって信じられないような年でした。しかし、妻のスルタン、息子のドルジェと、頻繁に離れ離れにならないといけなかったのはとても大変でした。
私が今シーズン日本に来たとき、私の目標は、”良い仕事をすること” で、そのためにたくさんの時間を使うように努力しました。何故ならあまり定常的に行ったり来たりを繰り返しているとパフォーマンスを発揮することが難しいと考えたからです。来年へ臨むにあたり、私は同じように取り組むべきと思いましたが、家族との時間を望む私にとっては、非常に難しいことでした。
二つ目の選択肢は、”家族全員で日本に来る” というものでした。私は妻のスルタンと長く議論をしましたが、これは不可能でした。
私は、もし自分の全力をもって臨めないのなら、SUPER GTではレースをしたくありません。何故なら私の目標は、3位や4位でフィニッシュすることではなく勝つことですから。従って、来年私はSUPER GTのために日本に来ることは出来ないという、難しい結論を出すに至りました。
鮒子田さんは、ファンタスティックに解決策を見出そうと努力してくれました。しかし、残念ながら私にとっての唯一の選択肢は、ヨーロッパに残るというものでした。
来シーズンが皆様にとって最高のものとなるよう願っています。
フレッド」
また、来シーズンについてはポルシェのワークスドライバーとして新たな契約を結んだことも明らかになっており、WEC(世界耐久選手権)のGT-ProクラスなどヨーロッパのGTレースに参戦予定。おそらく日程が合えば、10月に富士スピードウェイで開催されるWECの日本ラウンドにも来てくれるだろう。
来季、SGTの舞台で彼の走りが観られないのは残念だが、世界トップレベルのGTドライバーとして国内外から注目を集めているマコヴィッキィ。今後の活躍に期待したい。
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