今年も11月20日(水)〜12月1日(日)まで開催された第43回東京モーターショー2013。招待日と一般公開日の総来場者数は2年前の第42回を上回る90万2800人を記録。大盛況のうちに閉幕した。
もちろん、どのブースも前回以上の盛り上がりを見せていたのだが、中でも印象に残っていたのが各ブースに展示してあったスポーツタイプのクルマへの注目度だった。
今回は各メーカーともにスポーツタイプの車両を多数展示。またアウディやトヨタはWECの参戦マシン、日立ブースではスポンサーをしているチーム・ペンスキーのインディカーを展示するなど、レーシングカーも例年になく登場していた。近年は特に若者の間で“クルマ離れ”が深刻になっているという話をよく耳にするが、実際に一般公開日が始まると10代・20代の来場者を多く見かけた。そして、そのほとんどがスポーツカーやレーシングカーの前で足を止め携帯で写真撮影をしたり、思わず「カッコイイ!」と口にしている人も少なくなかった。
よくマスコミでは「クルマ離れが・・・」という話は今になっても聞こえてくる話題だが、実際には“カッコいいクルマ”への興味関心は、いつの時代になっても変わらないものがあるのだと感じた。それと同時に普段はレースを観ない人も、思わず立ち止まって見とれてしまうような魅力ある“カッコいいクルマ”が、世の中にたくさんあるのだと実感した今回のモーターショーだった気がする。
リーマン・ショックや東日本大震災などで注目が薄れかけていた自動車業界やモータースポーツだが、少しずつ明るいニュースも飛び込んできている。まずは今年5月にホンダがF1への復帰を表明。イギリスの名門マクラーレンチームと13年ぶりにタッグを組、かつて日本でのF1ブーム火付け役となった最強パッケージ「マクラーレン・ホンダ」が復活する。
また来シーズンから始まる電動フォーミュラーカーの世界選手権「フォーミュラE」の放映権をテレビ朝日が獲得。全戦地上波で中継される予定だ。さらに各国の中心都市での市街地レースとして全戦開催されるフォーミュラE。現在、2015年以降に東京での開催も実現させるべく、交渉が進められているという情報も入ってきている。
2011・2013年と都心からアクセスしやすいお台場のビックサイトで開催された東京モーターショー。幕張メッセ時代と比べると来場者数は決して多くはないが、それ以上に多くの人の心の中にある“クルマやモータースポーツへの興味関心”は全く薄れていないことを確かめさせてくれる自動車ショーだった。これがきっかけとなり、またモータースポーツ人気が復活してくれることを願いたい。
『記事:吉田 知弘』
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