3月に開幕した2013年のF1世界選手権も、ついに最終戦ブラジルGPを迎え、現地時間の24日(日)に決勝レースが行われた。今年はチャンピオン決定の舞台にはならなかったものの、マーク・ウェバー(レッドブル)の引退レースや地元出身のフェリペ・マッサがフェラーリでのラストレースということで注目が集まった。
しかし、金曜日からサンパウロのインテルラゴス・サーキットは大雨に見舞われ、フリー走行・予選と大混乱。その中でも王者セバスチャン・ベッテル(レッドブル)だけは異次元の速さで今季9度目のポールポジションを獲得。ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)がフロントローに並んだ。
日曜日の決勝は、上空には雲が残るもののドライコンディションでレースが開始。スタートでは好ダッシュを決めたロズベルグがベッテルのインを奪いトップで1コーナーへ。珍しくスタートで順位を落としたベッテルだが、今回も序盤から積極的にプッシュし、2周目に逆転。早くもトップの座を取り戻す。そこからはいつもの独走劇で5周目には後続に4.9秒のリード。一方抜かれたロズベルグはタイヤが思うようにマッチングせず、4周目にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、7周目にはウェバーにも抜かれ順位を下げていく。
これまで不運続きで完走することもままならなかったウェバーは、アロンソに積極的にしかけていき13周目にパス。ここ南米のブラジルでもレッドブルによるワン・ツー体制が早くも出来上がった。
20周を過ぎて上位陣が1回目のタイヤ交換を終えると、上空から少しずつ雨が降り始める。昨年のブラジルGPでも雨に翻弄される難しいレースとなったが、今回も同じように後半にかけて雨が気になりだすレース展開となったが、ベッテルは終盤まで危なげない走りでトップを死守。ついに連勝記録を9に伸ばすトップチェッカーを受けた。2位にはそのままウェバーが入り、ラストランで有終の美を飾った。3位にはアロンソが続いた。
年間最多勝記録でも2004年のミハエル・シューマッハに並ぶ13勝を記録したベッテル。最近では当たり前の光景となった“勝利の舞”をここでも披露。最強すぎた2013シーズンを、いつも通りのパフォーマンスで締めくくった。
こうして3月から始まった2013シーズンは終了。2014年のF1は3月14日(金)にオーストリアのメルボルンで開幕する予定だ。
『記事:吉田 知弘』
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