午後に入っても強い日差しが照りつけた鈴鹿サーキットでは、14時00分からF1のフリー走行2回目が行われた。午前中は、それぞれマシンセッティングの確認を行っていたが、このセッションでは今回オプション(ソフト側)になるミディアムタイヤを投入するドライバーが続々と現れ、比較テストを敢行。またセッション終盤には決勝を想定したいロングランを行うチームが多かった。
しかし、昨年とは異なりミディアム(白)、ハード(オレンジ)と硬いコンパウンドのタイヤが持ち込まれたことと、予想以上の暑さで各チームともマシンバランスをとるのに苦戦。セルジオ・ペレス(マクラーレン)はスプーン入口でアウト側のタイヤが僅かにはみ出しスピン。タイヤバリアにヒットした。またセッション終盤にはキミ・ライコネン(ロータス)もコースオフするなど、午前中のフリー走行1回目を合わせてコースオフするマシンが多かった。
そんな中で速さを見せたのがセバスチャン・ベッテル(レッドブル)。午前中はロングラン走行に徹していたが、ミディアムに履き替えると1分33秒852を出しトップへ。このタイムが最後まで破られることなく彼がトップのままセッションが終了した。2位には同僚のマーク・ウェバーがつけ、午前中とは逆にメルセデスAMG勢からワン・ツーを奪う形となった。
唯一の1分33秒台を記録したベッテルは「昨年よりも硬いコンパウンドのタイヤになったことが大きく影響していて、マシンをまとめて速く走ることが難しくなっている。これからベストな戦略の組み立ても簡単にはいかないだろう。午後も思ったほどタイムが伸びなかった。きっと皆も同じようにタイヤをどうするかで悩んでいると思う。今日の結果はそれほど重要じゃないけど、メルセデスの2人は速いからね。明日に向けてもっとマシンを良くしていきたいよ。」とコメント。週末に向けて決して楽観視しているという様子ではなかった。
そのベッテルが警戒するメルセデスAMGのニコ・ロズベルグは3位、ルイス・ハミルトンは6位でセッションを終えている。そしてチャンピオン争いで後がなくなっているフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)はベッテルから1.235秒遅れの10位で金曜日の走行を終えた。
明日は、決勝グリッドを決める公式予選が行われる。この流れだとレッドブルとメルセデスAMGの2チーム4台によるポールポジション争いが展開されそう。そこにアロンソがどう巻き返してくるかに期待したい。
『記事:吉田 知弘』
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。