悪天候により順延となったSUPER GT第7戦オートポリスの予選。決勝日は前日まで悩ませていた霧もなくなり、午前9時から代替スケジュールで予選セッションが行われた。
今回は特例として各クラス25分1ラウンド勝負の予選方式に変更。本来なら2人のドライバーが必ず1度ずつ走らなければいけないが、そのルールも適用されないものとなった。第6戦を終えて、9ポイント以内に8台がひしめく大混戦となっているGT500クラス。ウェイトハンデが半減された今回はチャンピオン争いをかけた重要な1戦。予選から各陣営ともに気合いが入っていた。25分の専有走行時間が始まると、いきなりMOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)が1分39秒361のコースレコードでトップ。そこにREITO MOLA GT-R(本山哲)、カルソニックIMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)も次々とタイムを伸ばし、日産勢がリードする。しかし後半に入ったところで、現在ランク首位のウイダーモデューロHSV-010(フレデリック・マコヴィッキィ)が1分39秒171でタイムを更新しトップ浮上。残り10分というところで各車一度ピットに入りタイヤ交換などを行う。
そして残り5分で各車が最後のアタックに突入。ここでマコヴィッキィが1分38秒220と一気にタイムを上げてポールポジション確定かと思われたが、その直後でアタックしていたZENT CERUMO SC430(立川祐路)が1分38秒174をマーク。一発勝負の強さを見せ付けた。さらにクインタレッリも最後のラップに1分38秒209で2番手に食い込みチェッカー。それまで12番手に沈んでいた立川が、最後は大逆転という形で2戦連続のポールポジションを勝ち取った。2位は柳田/クインタレッリ組の23号車、3位には山本/マコヴィッキィ組の18号車という順。チャンピオン争いをするメンバーが揃って上位を独占した。
GT300クラスは性能調整の影響でJAF-GT勢が大苦戦。ホンダCR-Z勢は後方に沈み、特にMUGEN CR-Z GT(武藤英紀/中山友貴)はここでチャンピオンを決められる可能性があったが、16番手と苦しい予選結果になった。ポールポジション争いが久しぶりにFIA-GT3勢による戦いに。その中でも、前回富士から好調の日産GT-R GT3陣営が速さをみせ、S Road NDDP GT-R(星野一樹)が1分47秒736を出すと、DIJON Racing IS GT-R(千代勝正)が1分47秒238で日産期待の若手が逆転。しかし星野も諦めずに再びアタックを行い1分47秒222で再びトップに立ってチェッカー。星野/佐々木組が今シーズン初のポールポジションを勝ち取った。
昨日の悪天候の影響で、実質的に1デイ決戦となった今回の第7戦オートポリス。決勝は、この後14時00分からスタート。両クラスともに目が離せないレース展開になりそうだ。
『記事:吉田 知弘』
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