2013年のF1第14戦韓国GP。2日目を迎えた5日(土)には、公式予選が行われた。今週末は台風23号の接近が心配されていたが、進路が大陸よりにズレた事で、予選日はドライコンディションになった。
今回もノックアウト方式で行われた予選。金曜日から絶好調のレッドブル、メルセデスAMGの2チーム4台による激しいバトルとなった。まず全車が出走したQ1ではミディアム(白)タイムを出す中、早々とスーパーソフト(赤)を投入しタイムアップするドライバーも何人か見られ、このラウンドではキミ・ライコネン(ロータス)が1分38秒341でトップ通過。その他の上位陣も順当に次のラウンドに進出した。続くQ2では、直前までスーパーソフトを温存していたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が本領を発揮。1分37秒569までタイムを伸ばしトップでQ3へ進出。僚友のマーク・ウェバーをはじめ、メルセデスAMG、フェラーリ、ルノーの各陣営も2人揃ってコマを進めた。ここで関係者を驚かせたのは最近成長が著しいザウバーチーム。残り時間わずかなところで2回目のタイムアタックを行いニコ・ヒュルケンベルグが1分37秒913を叩きだすと、新人のエステバン・グティエレスも1分38秒327で続き見事2台揃ってQ3へ進出。これによりマクラーレンのジェンソン・バトン、セルジオ・ペレスがQ2で姿を消すことになった。
最後は10分勝負で行われるQ3。ここヨンアムも、1周のラップタイムが比較的かかるため、グリーンSシグナルと同時にレッドブルとメルセデスAMGの2チーム4台がコースイン。ここでもベッテルが速さを見せ1分37秒202を出し、ライバルのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)に0.3秒の差をつけ暫定トップ。残り3分を切ったところで1アタック勝負のフェラーリ勢をはじめ、各車が再度コースイン。打倒ベッテルを目指した。その中でも区間タイムで一番肉薄したのがハミルトン。セクター2まで上手くつないでくるが、あと一歩が足りず1分37秒420。僚友のニコ・ロズベルグも1回目に出した自己ベストを上回ることができない。またランク2位のフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)もセクター1では全体ベストを出してみせるが、コーナーが連続するセクター2,3で後れを取ってしまい1分38秒038。こうして誰もトップタイムを更新できずチェッカーフラッグ。2回目のタイムアタックに出ていたベッテルは、誰も上回れないことが確認できると、すぐにアタックをやめてピットへ。今シーズン6回、通算42回目のポールポジションを獲得。2位にはハミルトンが入ったが、マシンを降りても笑顔はなく「また負けた」という悔しさがにじみ出ていた。3位にはウェバーが入ったが、彼は前回シンガポールGP決勝終了直前にトラブルでマシンストップ。チェッカー後にアロンソのマシンに同乗して帰った事(具体的には待っていた場所)が危険行為とみなされ、明日は10グリッド降格ペナルティが決まっている。これにより明日の3番手はロメイン・グロージャン(ロータス)になる予定だ。
いよいよF1日本GP前では最後のレースとなる韓国GP。日本と時差がないため、決勝は日本時間の6日(日)15時00分にスタートが切られる。
『記事:吉田 知弘』
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