トヨタ・レーシングは16日、WEC第6戦富士6時間に2台体制で参戦することを正式に発表した。今シーズンも世界最高峰の耐久レースシリーズであるWEC(世界耐久選手権)のLMP1クラスに参戦。昨年からアップデートされたTS030 HYBRIDでチャンピオンを目指している。開幕戦シルバーストンから第3戦のル・マン24時間レースまではアレキサンダー・ブルツ/ニコラ・ラピエール/中嶋一貴組の7号車と、セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビッドソン/ステファン・サラザン組の8号車の2台体制で参戦していた。しかしチームは限られた人員や設備等の中で来季の開発にも着手しなければならず、第4戦サンパウロからは8号車のみの参戦を決めていた。
今回の決定について、トヨタ・モータースポーツ部長の高橋敬三氏は「ル・マン以降、様々な形で2台での参戦体制を模索してきたが、同時に来シーズンの開発も進めております。限られたリソースの中での体制になっていて、2台での参戦がなかなか実現できなかった。しかしトヨタの地元である富士ではなんとか2台体制で挑みたいと思い、色々検討してきました。その結果、なんとか体制が整い2台で参戦いたします。」とコメント。
昨年、富士6時間ではおよそ半分にあたる3時間近いロングスティントで激走をみせた7号車の中嶋一貴は「まずは今年もWEC富士も出られることが決まってホッとしています。本来はサンパウロ、オースティンも出る予定でいたのですが、それが叶わなくなり残念に思っていました。また6月のル・マンでも決して良い結果ではなかったので、10月の富士ではここまで溜まった鬱憤を晴らす良い走りができればと思っています。」と意気込みを語った。
昨年は王者アウディ勢と最後まで激闘を繰り広げ、見事地元の富士で優勝を勝ち取ったトヨタ。しかし今シーズンは開幕戦からアウディに大きな差を付けられており、第3戦ル・マンでの2位が最高。その後もチームはマシンのアップデートも継続して行い、少しずつライバルの距離を近づけているとのこと。注目のWEC富士は10月18・19・20日に富士スピードウェイで開催される。連覇を目指す2台のトヨタTS030 HYBRIDから目が離せない。
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