SUPER GT第6戦富士の決勝レース。GT300クラスはセーフティカーの導入で混乱した展開を味方につけたGSR初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也)が5番手スタートから大逆転の優勝を飾った。
ARTA CR-Z GT(高木真一)がポールポジションで始まったGT300クラス。スタートで2番手のS Road NDDP GT-R(佐々木大樹)が1コーナーでアウトから抜きトップに浮上。それをCR-Z GTの2台が追いかける展開となる。しかしところが55号車ARTAにアクシデントが発生し緊急ピットインポールポジションを獲得していただけに悔しい後退となってしまう。これでMUGEN CR-Z GT(武藤英紀)とGSR初音ミクBMW(片岡龍也)がそれぞれ2,3位に上がり中盤戦に突入。今週はGT3仕様のGT-R勢が好調で、その中でも一番実力がある3号車が、このまま逃げ切るかと思われたが、予想外の展開が待ち構えていた。
GT500クラスが19周目に突入したところでEPSON HSV-010(道上龍)がクラッシュしセーフティカーが導入。ここで3位の4号車がピットに入り、いち早くドライバー交代を済ませる。一時は順位を落としてしまうが、セーフティカー中なのでタイム差が少ない状態で、レース再開。3号車、16号車をはじめ、多くのマシンがドライバー交代を完了しておらず、レース中盤に続々とピットイン。この間に着実に周回を重ねていた4号車が42周目でトップに浮上。その時点で後続に対し30秒近いリードを築いていたが、後半スティントを担当した谷口は最後まで気を緩めない走りでポジションをキープ。結局2位に47秒もの大差をつけフィニッシュ。昨年5月にここで行われた第2戦以来、約1年4ヶ月ぶりの優勝を勝ち取った。2位にはPanasonic apr PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀)、3位にはクリスタルクロコ ランボルギーニ GT3(山西康司/細川慎弥)が入った
今年はJAF-GT勢の躍進により上位争いができなかった初音ミクBMW。前回鈴鹿1000kmではヨルグ・ミューラーを第3ドライバーとして迎え2位フィニッシュを果たすも、その後の車検で違反が見つかり失格。そのリベンジを果たす勝利となった。
『記事:吉田 知弘』
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