ナイトセッションになってもコース各所で激しい順位争いが続いているル・マン24時間レース決勝。しかし、毎年ドライバーやチームを苦しめる“ル・マンの魔物”が本格的に目を覚まし始め、LMP2クラスで奮闘していた中野信治の25号車を襲った。
スタートから8時間を迎えようとしていたところで、25号車をドライブしていたT・グレイブスがクラッシュ。これによりセーフティカーが導入されることとなった。なんとかピットまで戻ろうと試みたものの、マシンの損傷が酷く。チームはリタイアを決断。予選ではクラス4番手につけ、大混戦のLMP2クラスで優勝争いができる位置につけていたが、スタート直後にトラブルに見舞われ大きく後退。なんとか24時間は走りきろうとチーム一丸となって頑張っていたが、レースの半分を消化する前に残念な結果となってしまった。
リタイアが決まった後、中野は自身のツイッターで「マシンのダメージが大きくピットに戻る事が出来ずにリタイアが決定してしまいました。彼は朝に続いて2度目のクラッシュでした。言葉がありません。応援して頂いた皆さんに申し訳ない。速い車も作ったのに。。スタート後の速さがそれを 証明してた。本当に悔しい。」とコメント。また同じクラスに参戦している井原慶子が乗る28号車も、序盤から抱えているトラブルにより大きく後退しており、こちらも苦戦が強いられている。
今年は波乱続きの決勝レース。しかし、レースはまだ半分も消化していない。この後、トップ争いを含めどのようなドラマが待っているのか、目が離せない。
<ル・マン24時間総合順位(9時間分終了時点)>
1位2アウディ(トム・クリステンセン/ロイック・デュバル/アラン・マクニッシュ)135周
2位7トヨタ(アレキサンダー・ブルツ/ニコラ・ラピエール/中嶋一貴)+1Lap
3位8トヨタ(セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビッドソン/ステファン・サラザン)+1Lap
『記事:吉田 知弘』
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