今年も伝統のル・マン24時間耐久レースが今週末、フランスのル・マンにあるサルトサーキットで開催される。週末の予選・決勝に向けて現地では恒例の公開車検が行われ、参戦するマシンやチーム・ドライバーが登場。早くも活気に溢れている。
今回もFIA世界耐久選手権(WEC)のシリーズ第3戦として開催されるル・マン24時間。シーズンを通してエントリーしているチームに加え、ル・マンのみスポット参戦するチームも合わせ、合計55台がエントリーしている。
今年の注目は、何と言っても小林可夢偉の参戦。AFコルセからLM GTE Proクラスにエントリーし、開幕戦シルバーストンでクラス2位、第2戦スパ・フランコルシャンではクラス3位と2戦連続で表彰台を獲得しており好調だ。先日、自身の公式サイトで可夢偉は「来年必ずF1に復帰したい」と力強くコメント。F1のシートを再び掴むためにも、今のWECでどれだけ実績を残せるかが一つのポイント、特にル・マンでクラス優勝するということは非常に大きな意味を持つ。今回はこれまで体験したことがないナイトセッションがあるなど、可夢偉にとっても未知の挑戦。いつもは総合優勝とはあまり関係が少ないGTE Proクラスだが、今年は日本のファンを中心に盛り上がるクラスになりそうだ。
そして、総合優勝を争うLMP1クラス。注目は1号車アウディR18 e-トロン クワトロ(A・ロッテラー/M・ファスラー/B・トレルイエ)だ。彼らは2011・2012年の連勝しており、今年は同一ドライバー・チームでの総合3連覇がかかる1戦。今年のWECでの戦いをみると優勝候補の筆頭と言えるが、2号車アウディR18e-トロン クワトロ(T・クリステンセン/L・デュバル/A・マクニッシュ)が彼らから開幕戦優勝の座を奪うなど、今年もアウディ勢同士での優勝争いがメインになりそう。
その最強陣営に立ち向かうのがトヨタ・レーシング。昨年登場したTS030 HYBRIDのアップデートバージョンを開発したものの、今年は2戦とも手も足も出ないまま完敗を喫している。今年もA・ブルツ/N・ラピエール/中嶋一貴組の7号車とA・デビッドソン/S・ブエミ/S・サラザン組の8号車という2台体制。予選からどんな走りを披露してくれるのか楽しみだ。
その他にも今年は日本人ドライバーがエントリーしており、中野信治は25号車のデルタADRから、WECにシーズンエントリーしている井原慶子は28号車のガルフ・レーシング・ミドル・イーストから、両者ともLMP2クラスで参戦する。
見どころ満載の2013ル・マン24時間耐久レース。予選は19日(水)と20日(木)に2時間のセッションを合計3回行なってグリッドがきめられ、決勝レースは日本時間の22日(土)22時00分にスタートする。
『記事:吉田 知弘』
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。