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【SF】2013第2戦オートポリス:濃霧で途中赤旗終了。ロッテラーが異次元の強さで今季初V!
- 2013/6/2
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2013年の全日本選手権スーパーフォーミュラ第2戦の決勝レースが、大分県のオートポリスで行われた。昨日の悪天候に伴い、今日の朝に急きょ予選セッションが設けられ、午後に決勝レースという慌ただしいスケジュール。心配されていた天気は午後になるに連れ回復していき、直前のウォームアップではスリックタイヤを試すドライバーも何人かいた。しかし、グリッドに着くとほとんどのマシンが雨用のレインタイヤを装着。唯一6番手スタートロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)のみがスリックを選び、賭けに出た。
注目のスタートではポールポジションのアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がそのまま1コーナーへ。3番手の山本尚貴(TEAM無限)がジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)を抜き2位を奪いレースが始まっていく。昨日から異次元の速さが目立つロッテラーは、1周目で後続に1.3秒の差をつけると、そのまま逃げを打つ展開。2位山本も必死に食らいつこうとするが、ロッテラーの速さに手も足も出なかった。すると、路面が次第に乾き始め、一旦は後方に下がっていたデュバルのペースが良くなり始める。これにすぐ気づいたトップ2人は6周を終えたところでピットイン。ところがトムスは5位を走行していた中嶋一貴も同じタイミングでピットに呼び戻してしまい、大混乱。名門チームらしからぬミスで、ロッテラーは山本に逆転を許し、一貴は大きく順位を落とすことになってしまった。
いつもは冷静にレースを進める一貴だが、今回の混乱に怒りを隠しきれず、それが焦りとなって走りにも出てしまう。12周目に4コーナーで後方集団の中を走っていた一貴は強引にイン側を付き、小暮卓史(NAKAJIMA RACING)に接触。その脇にいた平手晃平(P.MU/CERUMO・INGING)、伊沢拓也(DOCOMO DANDELION RACING)が巻き込まれる形となり、小暮と伊沢はその場でリタイヤ。平手もマシンの調子が悪くなり数周走った後にリタイヤという結果になってしまった。一貴はなんとかピットに戻ってくるもののサスペンションアームが曲がっており戦線離脱。結局マシンを修復して5周遅れで最後まで走った。
上位陣がひと通りピットインをしたところで、トップに立ったのはデュバル。スリックタイヤでのスタートが見事的中する形となった。一旦は山本に先行を許したロッテラーもすぐに2位を奪い返し猛追。しかし、この時点で30秒以上の差が着いていた。現在のレギュレーションではピットインの義務はなくタイヤと燃料が保てば最後まで走り切っても問題はない。ただ、現行マシンの燃料タンク容量では最後まで無給油で走り切ることは困難。つまりデュバルもどこかのタイミングでピットに入らなければいけなかった。
そして約3分の2を終えた36周目、ロッテラーに対し40秒近いリードを築いたところでデュバルがピットイン。路面温度が(スタート時点で)16℃と低く、新しいタイヤに交換するとペースが落ちると判断し、チームは給油のみの作業に。9.7秒でデュバルを再びコースに送り出した。無事にトップのままコースに復帰はできたものの、ロッテラーは1秒後方にまで迫っていた。中盤はバトルがなく単独走行で走っていたものの相手が目の前に見えると、追い上げモードにスイッチが入ったロッテラー。一気にデュバルの0.4秒後方まで詰め寄りプレッシャーをかける。もちろん、チャンピオン経験のあるデュバルもミスを全く見せず周回を重ね、現在WEC(世界耐久選手権)で優勝争いをする2人が日本国内トップフォーミュラの舞台で、ハイレベルなバトルを披露。現地オートポリスで詰め掛けたファンは釘付けになった。
背後に近づくものの、決定打に欠けるロッテラー。このままの順位でチェッカーを迎えるのかと思われた残り10周。最終コーナー入口でわずかに空いたイン側のスペースに迷わず飛び込んだ。これにはデュバルも何もすることが出来ず、ついにトップが再び入れ替わりロッテラーが主導権を握ってレース終盤戦へ。
しかし、残り10周を切ったところからコース状に濃い霧が発生し始め、最終コーナーを中心にコース各所で視界不良の箇所が増え始めた。そして52周目にレース続行は危険と競技団が判断。赤旗が提示され、そのままレースは終了となった。
リザルトは50周終了時点での順位が適用され、ロッテラーが今年初のスーパーフォーミュラで優勝。同じく国内初戦のデュバルが2位と開幕戦を欠席したWEC参戦組が強さをみせた。3位には序盤から安定した走りをみせていた山本尚貴が入った。2010年のデビュー以来、公式戦では初めて国内トップフォーミュラの表彰台に立った。
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