2015年から第4期のF1参戦プロジェクトが正式に動き出すことになったホンダ。16日に東京のホンダ本社で行われた記者会見で、伊東孝紳社長は前回(第3期)の反省点を踏まえ、今回マクラーレンにパワーユニット・サプライヤーとしてF1の舞台に復帰することを決めたという。
「第3期の参戦に関しては、社内でも色々な見方や意見があり、社を代表してというのは言いにくいですが、F1チーム全体をマネジメントするということは本当に大変なことだというのが私の正直な感想です。我々はエンジンについては得意だけれども、F1で勝つためにはそれに加え優れたシャシーと優秀なドライバー、それらを束ねるチーム監督と現場で支える素晴らしいメカニックやエンジニア達など、全ての要素が完璧でないと勝利になかなか手が届かない。そういった意味で第3期は“チャレンジ”という意味では最高のものだったが、実力という部分ではチームのマネジメントやシャシー開発など学ぶべき部分はたくさんあると感じました。ただエンジン技術に関しては他には劣っていません。だから、今回のマクラーレンとのジョイント計画は理想の参戦形態であると思っています。互いの得意な領域を存分に生かし、勝利に向かって突き進んでいけると確信しています。そして、こういった形で長く続けて行きたいと思っております。」
1964年に初めてF1に挑戦したホンダ。活動第2期ではマクラーレンやウィリアムズといった名門チームとタッグを組み、6度のコンストラクターズチャンピオンを勝ち取った。その後1992年を持って一旦は活動を休止したものの2000年に再びエンジンサプライヤーとして復帰。その当時からパートナーシップ関係にあったB・A・R(ブリティッシュ・アメリカン・レーシング)を買収し2006年シーズンからホンダレーシングF1チームとして参戦。しかし、過去の輝かしい成績とは裏腹に3年間でわずか1勝。最終年度となった2008年はコンストラクターズランキング9位(全12チーム中)という散々な結果に終わり、シーズン終了直後に撤退が発表された。
あれから5年。第4期ではどのような活躍をみせてくれるのか?1年以上先の参戦となるが、今からホンダのF1復帰に向けた動きから目が離せない。
『記事:吉田 知弘』
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