2013年のF1世界選手権は第5戦スペインGPを迎え、現地時間の11日(土)に公式予選が行われた。
今年も地元スペイン出身のフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)を応援するファンで埋め尽くされたカタルーニャサーキット。前日のフリー走行は雨絡みの天気となってしまったが、土曜日のフリー走行3回目、公式予選ともにドライコンディションで行われ、少しでも良いスタートポジションを獲得するべく各車がタイムアタックを行った。
まず22台全車が出走したQ1。いきなり速さをみせたのはメルセデスAMG勢。ルイス・ハミルトンが1分21秒728を叩き出すと、僚友のニコ・ロズベルグも1分21秒913と続きワン・ツー態勢に。いきなりの1分21秒台にライバル達も驚きを隠し切れない様子だった。
続くQ2でも彼らの勢いは止まらず、ハミルトンがセッションの最後に1分21秒001を記録。2位のセバスチャン・ベッテル(レッドブル)以下に0.6秒もの大差をつけ、2ラウンド連続でトップ通過を果たした。その一方で同じメルセデスエンジンを搭載しているマクラーレン陣営が苦戦。セルジオ・ペレスは1分21秒790で7位通過できたが、エースのジェンソン・バトンは1分22秒355と奮わず、14位でノックアウト。今季ワーストの予選順位となった。
メルセデスAMGの2人に加え、レッドブル、フェラーリ、ロータスのトップ4チーム8人が顔を揃えた最終Q3。ここでも好調の2人が異次元の速さを発揮。ベッテルが1分21秒054、キミ・ライコネン(ロータス)が1分21秒177、アロンソが1分21秒218とそれぞれタイムを詰める中、シルバーアローの2台はついに1分20秒台に突入。今度はロズベルグが1分20秒718で先手を打つとハミルトンも予選3ラウンド完全制覇を目指しタイムアタック。しかし一歩及ばず1分20秒972を出したところでチェッカーが振られ、第4戦バーレーンGPに続きロズベルグが通算3回目。メルセデスAMG勢としては第3戦中国GPから3戦連続でポールポジションを勝ち取った。2位にはハミルトン、3位にはベッテルが続き、母国レースで期待がかかるアロンソは5位に終わった。
予選では王者レッドブル陣営をも凌ぐ速さをみせているメルセデスAMG。しかし彼らの最大の弱点は決勝でのレースペース。中国でもバーレーンでも、決勝レースでライバルに遅れを取る苦しい展開となってしまったが、前回から約3週間と少し開催期間が空いたのを利用して対策を練ってきたのか?日本時間の12日(日)21時00分から始まる決勝レースでは、フロントローを独占したシルバーアローの走りに注目が集まりそうだ。
『記事:吉田 知弘』
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。