いよいよ決勝日の朝を迎えたSUPER GT第2戦富士。昨日同様に富士スピードウェイは雲ひとつない青空で早朝から来場するGTファンを出迎えている。
GT500クラスはレクサス勢がワン・ツーを占め、日産もMOTUL NISMO GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)が3番手と対抗した予選だった。しかし、開幕戦で圧倒的な強さを見せたホンダ勢が失速。5台中4台がQ1で敗退し、今年のエースチームでもあるRAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/小暮卓史)は、なんと9番手からのスタートとなる。その中、昨日の予選で奮起したのがウイダーモデューロHSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ)だ。陣営の中で唯一ミシュランタイヤを履く彼らは、まずQ1で山本尚貴がドライブ。1分32秒289をマークしQ2に進出を果たす。今回は実質的にSUPER GT初予選だったフレデリック・マコヴィッキィ。「短い時間の中でタイヤを最大のコンディションに持っていくことが出来ず満足の行くタイムアタックが出来ず残念だった。」と本人も語る通り、Q2では1分32秒386と少し伸び悩み8位。それでも、決勝に向けて確実な手応えを掴んでいる様子だった。
前回岡山では決勝レース中、特に後半に気温・路面温度が想定以上に低下。これによりミシュランタイヤは苦しめられマコヴィッキィはスピンを喫し、MOTUL NISMO GT-R(柳田真孝)もトップを奪われる結果となってしまった。しかし、今回の富士は2日間とも晴天に恵まれ、路面温度も例年に比べ高い。長年、ミシュランの開発ドライバーとしてヨーロッパのGT選手権やル・マン24時間レースに参戦経験のあるマコヴィッキィ。ミシュランタイヤよく知る彼が明日の決勝に向けて自信をみせていた。
「決勝レースに向けてという点で考えるとクルマのバランスも良いし、前回とは違って、今回は路面温度も高く、我々のタイヤが本領を発揮するチャンスがあると思う。予選はあくまで予選。決勝レースでトップ集団に戻れるように頑張りたい。」
開幕戦以降、髪型も大胆に変えイメージを一新したマコヴィッキィ。パートナーの山本尚貴も開幕戦岡山では目を見張るような素晴らしい追い上げをみせ、翌週に行われたスーパーフォーミュラ開幕戦でも好走を見せるなど、上り調子。今のところレクサス勢が有利であることは間違いないなさそうだが、500kmレースと通常より距離が長い分、色々と波乱も予想される。ロングレースの中で、今回も最大の伏兵的存在になりそうだ。
『記事:吉田 知弘』
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