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【SF】国内トップフォーミュラで表彰台に戻ってきた小暮卓史「また速い人と勝負できて嬉しい」
- 2013/4/18
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4月13・14日に開催されたスーパーフォーミュラの2013年開幕戦。表彰台争いは、わずか0.065秒差で決着がつくという大激戦のレースとなった。その0.065秒差で4位と涙をのんだのが山本尚貴(TEAM無限)だったのに対し、僅差で先着した小暮卓史(NAKAJIMA RACING)にとっては2011年のフォーミュラ・ニッポン開幕戦以来、2年ぶりとなる国内トップフォーミュラでのポディウムフィニッシュとなった。
2番グリッドからスタートした小暮は、レース中に唯一行うピットストップを早めに済ませる戦略をとり、序盤からトップを奪って2位の伊沢拓也(DOCOMO DANDELION RACING)以下との差を広げていく。
早めにピットに入る戦略も失敗することなく、トップを死守。2010年以来となる国内トップフォーミュラでの優勝にむけて順調に周回を重ねていたが、残り3周というところで予想外のエンジントラブルに見舞われペースダウン。残り1周半で伊沢にかわされ、3位争いをしていた松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)と山本尚貴も接近。最終ラップのシケインで松田にも抜かれてしまうが、山本だけは懸命にブロックし、ギリギリのところで3位表彰台を確保した。レース後のトップ3記者会見に出席した小暮は、あとちょっとで優勝を逃す結果となり、悔しさがにじみ出ていた。
「本当に悔しいレースでした。300km走って、まさか最後の最後にこんなドラマが待ち受けているとは思いませんでした。最後はエンジン吹けなくてパワーが出なくて、なんとか2位は保てるかと思っていたのですが、最後は松田選手とのシケインのブレーキングで敵わず抜かれてしまいました。ただ山本選手には抜かれずにギリギリで3位は死守出来ました。」
2003年から国内トップフォーミュラ(当時はフォーミュラ・ニッポン)に参戦を始めた小暮。これまで何度もチャンピオン争いを演じてきたが、最後の最後で不運に見舞われ、ここまでタイトル獲得には至っていない。さらに所属するナカジマレーシングも最近は不振が続いており、小暮自身2年間表彰台から遠ざかる苦しいシーズンが続いていた。しかし、昨年末からチーム全体で調子を取り戻し、開幕前に行われた鈴鹿合同テストでは驚異的な速さでトップタイムを連発。久しぶりに“速い小暮”が帰ってきた。
「フォーミュラ・ニッポン時代からいろいろな人と勝負をしてきましたが、僕の中では松田選手をはじめ、ロッテラー選手やデュバル選手、あとはブノワ・トレルイエ選手とかがずっとライバルでした。それが今では伊沢選手や塚越選手が速くなってきた中で、僕だけが不振で遅くなっていってしまって、昨年はほとんど表彰台の下から彼らを見上げることが多く、サーキットに来るのが嫌になる時も正直ありました。昨年も諦めずにチームと試行錯誤を重ねてきた結果、今回は表彰台にも久しぶりに登れたし、長年レースをやっていて速い人と争うのが本当に楽しいという事も感じられるようになりました。なので、この場所に戻ってこれて嬉しいです。」
終盤のトラブルで優勝こそ逃したものの、以前のような速さが蘇ってきた小暮。今回は3位で終わってしまったが2013シーズンは始まったばかり。今の彼と名門ナカジマレーシングなら第2戦以降も十分にチャンスがあると言える。久しぶりに国内トップフォーミュラの舞台で表彰台の頂点に立つ小暮の姿が見られるのも、時間の問題かもしれない。
『記事:吉田 知弘』
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