10日、幕張メッセで2013年の体制発表会を行った「GSR & Studie with TeamUKYO」。今年も元F1ドライバーの片山右京氏がスポーティングディレクターを継続して務めることも合わせて発表された。
右京氏が率いるTeamUKYOとGSRがタッグを組んだのは2011年から。スポーティングディレクター就任1年目で谷口信輝/番場琢組が悲願のGT300チャンピオンを獲得した。昨年は2台体制となり、番場琢/佐々木雅弘組の4号車の監督を兼任しつつ、チーム全体のレース面でサポートしていた。
体制発表会で右京氏は、今年もドライバーを務める谷口と片岡龍也について「ハード面(チーム体制・使用マシン)は昨年末から皆が出来る限り努力して良くしようとしています。ソフト面であるドライバーも、昨年の無線のやり取りなどを聞いていても、世界に通用するコンビだと自信を持っています。」と太鼓判。
[2012シーズンの初音ミクBMW(Photo:KANSENZYUKU)]
昨年はマシンアップデートの遅れと性能調整により苦しいレースが強いられた谷口/片岡組の初音ミクBMW。ラップタイムでの“速さ”でライバルに近づけない分、タイヤの消耗と燃費で出来る限り抑え、ピット作業時間を大幅に短縮(タイヤ無交換+給油時間)。“賢さ”で勝利を積み重ねる戦略を繰り出してきた。
第2戦富士では見事逆転優勝を飾ったが、続く第3戦セパンでは2位表彰台を目前に残り半周でガス欠。シリーズで最も重要となる第5戦鈴鹿でもトップ争いをしていながらのガス欠ストップで無念のリタイヤを喫してしまった。
「より性能の高いライバルに“確実に勝つため”」に、ギリギリまでガソリンの使用料を減らした“攻め”のレースを魅せてくれたが、昨年は裏目に出てしまった。
「例えば、タイヤマネジメントにしてもシミュレーションで予め出ている予想周回数よりも1周でも長く持たせようと、常にメカニック・エンジニアと話し合い、もっと何%も上のことをやろうとしていて、こっちが驚かされる事が多かったです。だから、その辺は今年も安心してみていられます。もちろん今シーズンも厳しい争いになっていくかもしれませんが、ソフト面(ドライバー)の部分は何も心配していないです。」と自信に満ち溢れた表情。
最後に集まってくれた個人スポンサーやファンの前で右京氏は、「全員が背伸びして、今ある力以上のものを出そうと、頑張って戦ってきているチームです。想いは我々チームの皆も個人スポンサーの皆さんも一緒だと思います。今年はそれを、何としても“結果”として残したいです。」と挨拶。
GT300クラス屈指の最強パッケージを持つチームから、今年も目が離せない。
『記事:吉田 知弘』
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