8日に行われたHondaの2013年モータースポーツ活動体制の発表会。その記者会見に出席した本田技研工業株式会社の伊東孝紳社長は、世界中のファンが待ち望んでいる「HondaのF1復帰」についての報道陣からの質問に答えた。
F1は来季から大幅にレギュレーション変更され、現行のV型8気筒自然吸気エンジンからV型6気筒ターボエンジンに変更。さらにKERSシステムについての仕様も大幅に見なおされ、一般のハイブリッド車の技術も応用できるようなレギュレーションになる。実際にHondaは昨年途中からハイブリッドカーであるCR-Zをベースとした車両でSUPER GTに参戦。さらに来季からのGT500レギュレーション変更に伴い、こちらもハイブリッドシステムを搭載している新NSXコンセプトをベースとした車両を開発中だ。
すでに国内外の報道でもHondaのF1復帰は近いのではないか?という報道やうわさ話が飛び交っており、質問に応えようとする伊東社長に、出席した報道陣が注目した。
「我々は、世界の中で一番になるという夢を持って日々努力しております。そしてその夢を達成することも目標です。F1に関しては残念ながら、前回は成績が良くなく、その時の悔しい思いはずっと持ち続けております。F1はレギュレーションも変わりつつあり、我々も事業的に困難な時期もありましたが、やはり“夢”は持っていなければいけない事は自覚しております。ただ、すぐに達成してしまう事だと意味が無いですし、やるからには達成しなければならないと思います。・・・今、一生懸命に勉強している最中です!」とコメント。
[左:2008年までF1に参戦していたHonda(Photo:KANSENZYUKU)]
[右:記者からの質問に答える伊東社長(Photo:KANSENZYUKU)]
どう受け止めるべきか悩むような回答内容だったが、2011年2月初旬に行われたHonda体制発表の場での伊東社長は「当面F1復帰の予定はない」と断言していた。あれから2年、まだF1復帰という決断には至っていないようだが、社内では確実に“(復帰に向けて)前進している”可能性が高い。
まだ「F1復帰」という発表までには時間がかかるかもしれないが、「第4期F1参戦プロジェクト」が実現する可能性は0%ではないようだ。
今年は11月に東京モーターショーが開催される他、自動車関係、モータースポーツ関係のビッグイベントもたくさんある。そういった場で伊東社長からの“サプライズ発表”があることを期待したい。
『記事:吉田 知弘』
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