11月末でシーズンオフに突入したF1。来季のシート獲得に向けて各チームと交渉を続けてきた小林可夢偉、そしてシート獲得を願っていた日本のファンにとっては残念なニュースが飛び込んできた。
現地時間の17日、ロータスF1チームがキミ・ライコネンの同僚になる2人目のレギュラードライバーとして、ロマン・グロージャンの残留を発表。これにより一部報道で騒がれていた可夢偉のロータス移籍の可能性はなくなった。これを受けF1活動募金を募っていた「kamui-support」のサイト内で可夢偉が声明を発表。その中で2013年のF1シート獲得は事実上断念し、翌2014年に再び戦えるチームで参戦できるように活動していく事を発表した。
(以下、kamui-support内のコメント)
小林可夢偉です。
いつも温かいご応援をいただき本当にありがとうございます。
「KAMUI SUPPORT」への皆様からのご協力ほんとうにありがとうございました。おかげさまで皆様の熱意がきっかけとなり、この数週間の間に日本企業数社様からのご支援を頂いていました。 なんとか当初の目標に近い800万ユーロ強の予算はありましたが、残念ながら僕が求めていた、戦えるチームでの2013年のレースシート獲得は不可能という状況になりました。
この結果に僕自身非常に悔しいですが、なによりも「KAMUI SUPPORT」に寄付してくださった皆様、ならびに支援を申し出て下さっていた企業様のご期待に応えることができず、本当に申し訳なく思っております。
2013年度の僕の活動については、F1以外のカテゴリーは考えていません。現在あるオプションのなかで、2014年にF1のトップチームのレースシートを獲得できるベストな道を選択したいと思っています。 その際にはあらためて発表させていただきますのでそれまでお待ち頂けたらと思います。
また、この度のご報告を持って一度「KAMUI SUPPORT」の受付を終了させて頂きたいと思います。本当にありがとうございました。
皆様からの寄付金は、そのまま大切にお預かりして2014年度のF1レースシートを獲得するための資金とさせていただきます。
今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。
2012年12月18日
小林可夢偉
また11月末から受け付けていたF1活動募金も本日を持って終了。18日17時現在でファンから寄せられた募金総額は184,655,120円。これらは全て2014年のシート獲得に向けての資金として利用される予定だ。
なお、来季のレース参戦については全く未定。上記のコメントにもある通り今はF1以外のカテゴリーを考えていないため、再びF1の舞台に戻ってくるための活動期間となるかもしれない。
今季は日本GPで3位表彰台を獲得するなど全20戦で入賞9回、予選でもベルギーGPで日本人最高位タイの2位を記録するなど大活躍のシーズン。60ポイントとザウバーでの3年間の中で数字的には自己ベストの結果を残した。来季のグリッドに可夢偉の姿がないのは残念だが、多くのライバルやF1関係者が彼の実力を認めており、継続参戦を求める声も少なくない。
また2014年に一回りも二回りもパワーアップした可夢偉がF1のグリッドに戻ってくることを期待したい。
『Photo:SauberF1Team』
『記事:吉田 知弘』
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