毎年シーズン終了後に都内で開催される佐藤琢磨スペシャルイベント「Takuma Club Meeting 2012 10th Anniversary」が2日、東京都渋谷区の山野ホールで開催。今年もファンと琢磨が楽しいひとときを過ごした。
今年もインディカー・シリーズを中心に参戦。3年目となった今季は予選でポールポジションこそなかったものの、第11戦エドモントンで2位表彰台を勝ち取るなど大活躍。この他にも、いつも応援してくれる日本のファンの前でレースがしたいという思いが叶い、終盤戦のフォーミュラ・ニッポンにスポット参戦した他、10月のWEC富士戦でも電撃参戦を果たすなど、琢磨にとって今年は多忙であり、充実したシーズンとなった。
実は先日から体調を崩しており、前日も38.5度の高熱で休んでいたという琢磨。それでも開場前から集まってくれた熱心なファンに拍手で出迎えられると、笑顔で手を振って声援に応え「今年も、こうして皆さんが集まってくれることはすごく嬉しいですTCMはファンの皆さんがイベントの雰囲気を作ってくれるので、Q&Aでもプライベートな話になったり、レース寄りの話なったり、毎年違ったキャラクターになるので、今回も楽しみです。」と挨拶した。
2002年にHondaウェルカムプラザ青山で始めて以来、今年で10周年を迎えた琢磨クラブミーティング(以下TCM)。ホールの入口脇には過去10年間で使用したレーシングスーツが展示され、2002年のジョーダン・ホンダ(F1)やスーパーアグリ、今年のWECやフォーミュラ・ニッポンで使用したスーツもあり、その前で記念撮影をするファンも多かった。
まずは今年のインディカー・シリーズを振り返るトークショーからイベントがスタート。映像とともに各レースを振り返りながら、インディ特有のルールやレース戦略など、普段のテレビ中継ではなかなか分かりづらい内側の部分を丁寧に琢磨自身が解説。時には「あの時はねぇ!・・・」など、ぶっちゃけトークが飛び出るなど、集まったファンは聞き入っていた。
特に今季初の表彰台を獲得したサンパウロでは、ラスト9周からのリスタート直後のオーバーテイクシーンや、インディ500でチップ・ガナッシ勢と最終ラップまで繰り広げられたバトルのシーンが流れると、自然と拍手が沸き起こるなど、まるで目の前でレースが実際に行われている雰囲気になるなど、白熱した今シーズンの走りを振り返った。
インディ500の最終ラップでダリオ・フランキッティとのサイド・バイ・サイドの攻防戦について琢磨は「あの時は、とにかくフランキッティに当たらないように出来るだけイン側に寄ったんだけど、少しだけ白線を踏んでしまいました。多分、この瞬間(クラッシュシーン)は皆さんのご家庭は悲鳴に包まれていたと思います(笑)どうもすいません。」と平謝りする場面もあるなど、終始和やかな雰囲気でイベントが進行していった。
最後に今シーズン全体を振り返った琢磨は「目標としていたトップには行けなかったのは残念だけど、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングに移籍してボビー・レイホールと一緒に戦うことができてよかったです。」とコメント。そして、ファンも気になっている来季の動向について「来年もインディで走ります!」と本人が力強く名言。あと一歩で悔しい思いをしたインディ500でのリベンジを含め、来季の活躍をファンの前で誓った。
この後は、TCM恒例のQ&Aコーナーが設けられ、「今までの中で一番仲のよかったドライバーは?」という素朴な疑問から、中には「SUPER GTに是非参戦してください!」「これからも応援しているので、いつまでも現役で頑張ってください!」という激励のメッセージまで、色々なファンの声が届けられた。
その後も、豪華プレゼントをかけた抽選会&じゃんけん大会や来場したファン全員との握手会が行われた。多忙な中、そして体調がすぐれない中にも関わらず最後まで一人ひとりに笑顔で、約2時間にわたる握手会を行った琢磨。
最後に「今日は本当にありがとうございました。10周年を迎えたTCMですが、ここまでやってこられたのもファンの皆さんのおかげです。今年は良いレースもあれば悔しいレースもあった1年でした。来年はさらにもう1歩前に進めるようにがんばりますので、これからも応援をよろしくお願いします!」とファンに挨拶。笑顔で手を振って、会場を後にした。
『記事:吉田 知弘』
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