今シーズンのチャンピオンが決まるF1最終戦ブラジルGP。現地時間の24日(土)にサンパウロのインテルラゴス・サーキットで公式予選が行われた。
チャンピオン争いをするセバスチャン・ベッテル(レッドブル)とフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)にとっては、少しでも良いポジションを手に入れたいところ。しかし予選開始直前になって雨が降り出し、Q1から各チームがタイヤ選択で右往左往する波乱の展開となった。
いつもは開始してから徐々にタイムアタックに出かけるQ1だが、今回は雨が強くなる前にドライタイヤでタイムを出してしまおうと下位チームを中心に続々とコースイン。半分の10分を過ぎると、雨も落ち着き、状況を見て上位陣もアタックに出ていく。目まぐるしく順位が入れ替わる慌ただしいQ1となったが、結局ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がトップタイムを記録し、ベッテル、アロンソともに順当にQ1通過。このレースがザウバーでは最後となる小林可夢偉も無難に次のラウンドに駒を進め、セッション終盤で他車と接触しフロントウイングを破損したロマン・グロージャン(ロータス)が18位でノックアウトとなった。
続くQ2からは雨も止みドライコンディションに。ここでもハミルトンが速さをみせたが、ベッテルが肉薄。1分13秒209を叩きだしQ2トップ通過を果たした。一方のアロンソはタイムが伸びず1分13秒856で9位通過。好調なベッテルに対し、速さが見られないアロンソ。両者の明暗が別れるQ2だった。可夢偉もQ3進出を目指して日間にアタックするも1分14秒380で15位ノックアウト。決勝での巻き返しを誓う。
そして今季最後のポールポジションを決める最終Q3。路面コンディションもさらに良くなり、1分12秒台の世界で争われた。Q2の勢いをそのままにQ3でもベストタイムでポールポジションを勝ち取りたかったベッテル。勝負をかけた1回目のタイムアタック、ターン4で少しコース外に飛び出しそうになりタイムロス。2回目のアタックでもトップタイムを記録することはできず1分12秒760。結局4位で予選を終えた。アロンソもQ2以降、飛び抜けた速さが戻ってこず1分13秒253で8位。主役2人が失速する中、ポールポジションを奪ったのはハミルトンだった。1回目のアタックで1分12秒850を記録すると、2回目はさらに攻めて1分12秒458と自らのタイムを更新。僚友のジェンソン・バトンも1分12秒581で続き、マクラーレンチームが第13戦イタリアGP以来、今季4度目のフロントローを独占。
今週末はベッテルとアロンソばかりに注目が集まり、脇役として影を潜めていたマクラーレン勢が予選で台頭。さらに決勝の天気予報は雨ということもあり、波乱のレースが待ち受けていそうだ。
いよいよ今季最後のレースとなるブラジルGP決勝は、日本時間の日付が変わった26日(月)1時00分からスタート。絶対に見逃せない大一番が始まる。
『記事:吉田 知弘』
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