【ビギナー観戦塾】初めてのFSC観戦(2012ver.):富士スピードウェイのコース紹介

いつもビギナー観戦塾をご覧いただきありがとうございます。

いよいよ今週末に迫ったJAFGP富士スプリントカップ。
首都圏から近いということもあり、普段は国内レースやF1の現地観戦に行かないけれど、FSCは行こう!と決めていらっしゃる方も多いと思いますし、中には初めての富士スピードウェイ観戦、レース現地観戦というファンの方も少なくないと思います。

特に普段SUPER GTやフォーミュラ・ニッポンを観戦されない方は富士スピードウェイに行ったりテレビ観戦する機会も少なく、コースの特徴やオススメの観戦ポイントなどをご紹介していこうと思います。

富士スピードウェイ 場内マップ(FSW公式サイトより
富士スピードウェイ公式サイトより

【富士スピードウェイの顔“メインストレート”】
富士スピードウェイの特徴といえば、何と言っても国内最長1475mの超ロングストレート。現在は安全面の強化が重視されているため世界的にも1.4kmを超えるストレートを持っているコースは限られていますが、富士スピードウェイは1966年のオープン以来、コースの“顔”の一つとなっています。

 

これだけストレートが長いと最終コーナーの立ち上がりから1コーナーにかけて何度も抜きつ抜かれつのバトルが繰り広げられ、他のサーキットではなかなか観ることが出来ないオーバーテイクシーンがグランドスタンドの前で展開されます。

【FSW一番の追い抜きポイント“1コーナー”】
その直後の1コーナーは鋭角のヘアピン。時速300kmから一気に80kmまでフルブレーキングで減速。ほぼ毎周にわたってバトルが展開されますし、両者の駆け引きやブレーキを踏み始めるポイントの違いも分かるので、非常に面白いです。

ちなみに1コーナー席は指定席のため、観戦券とは別に「1コーナー指定席(大人:3,000円)」が必要となります。1コーナー指定席券の詳細はこちら

【予選ではコース中盤のタイムに大きく影響する“コカ・コーラコーナー】
ヘアピン状の1コーナーから下ると次に現れてくるのがコカ・コーラコーナー。中速の単体左コーナーですが、直後から始まる第2区間のタイムに大きく影響する重要なコーナー。ここで攻め切れないと直後の100R、ヘアピンへの進入スピードが上がらずタイムロスになってしまいますし、逆に攻めすぎるとコースアウトやスピンのリスクもあります。

特に予選ではコース幅いっぱいを使って駆け抜けていく迫力が観られます。また決勝でも1コーナーで決着のつかなかったバトルがコカ・コーラコーナーまで続くこともあり、ここも追い抜きポイントの一つとして頭に入れておくとレース中に白熱したバトルが観られるかもしれません!

【イベント広場から一番近いコーナー“ヘアピン”】
高速の100Rを抜けるとグランドスタンドからも見渡す事が可能なヘアピン。実はイベント広場から一番近いコーナーがこのヘアピンなのです。パドックへとつながるトンネルに入り、そのまま直進して出口に向かうと目の前はヘアピン!

ご覧のような眺めなので、特に初めて富士スピードウェイ来たファンなどがここで観戦されるケースが多いです。
直前の100Rがあり、限界ギリギリまで責めきった直後にブレーキを踏んでヘアピン攻略の準備をしなければいけないポイント。100Rとヘアピンがセットになっている分、難易度も高くなっており、さらに減速ポイントが下り坂になっているため、ドライバーの技量もかなり重要になってくるコーナーです。

【もう一つの追い抜きポイント“ダンロップコーナー”】
ヘアピンを抜け、全開で駆け抜ける300Rを通過すると、1コーナーと並んで追い抜きポイントとなっているダンロップコーナーにやってきます。1コーナーは長いストレートからのヘアピンでしたが、ここもそれに近い全開区間からのシケインとなっているため1コーナー同様にブレーキング勝負の追い抜きバトルが展開されます。おそらくSUPER GT、フォーミュラ・ニッポンともに激しいオーバーテイク合戦が展開されるかもしれません!

 

【コース終盤のテクニカル区間もチャンスがある“プリウスコーナー”】
ダンロップコーナーからの第3区間に入ると、今までの直線重視のレイアウトが一転。コーナーが連続するテクニカル区間に突入します。
13コーナー、プリウスコーナー、最終のパナソニックコーナーと連続して曲がる複合区間で、どのコーナーも最初は緩く、だんだんキツイ角度のカーブが待っている形なので、減速からマシンの向きを変えて加速するまで、一瞬も気を抜くことができない区間。そういう意味で、ドライバーの腕・マシンの性能が試され、その差が予選での「0.001秒」というタイム差になって現れてくる場所でもあります。

また今年のSUPER GT、フォーミュラ・ニッポンでは勝敗を左右する大バトルの舞台になったのも、この最終区間。特にプリウスコーナーは直前の13コーナーでの接近戦から横に並んで追い抜くというシーンが今年は何度もありました。ピット戦略での順位変動がない富士スプリントカップでは、このプリウスコーナーでの追い抜きを狙っているドライバーも少なくないでしょう!

そして最終パナソニックコーナーを立ち上がると、1.4kmのストレートが現れ、1周が終了。
以上が、富士スピードウェイのコースについての紹介となります。
少々駆け足のないようになってしまいましたが、いかがだったでしょうか?

【実戦編:皆さんの観たいポイントに合わせて、観戦エリアも変更!】
さて、ここからは実戦編という形で、富士スプリントカップ当日の観戦エリアについてのお話です。

F1のように全席指定になっているわけではないため、色々なコーナーに行ってレースを観る事ができるのが、国内レースの特徴。では「当日の観戦時にどのポイントに行けば、どんなシーンが観られるか?」というポイントをまとめてみました!

『レース全体の状況を把握したい』
●グランドスタンド
レース全体の流れを把握したい方には、一番情報が集まりやすいグランドスタンドがお勧めです。大型ビジョンもありますし、各チームのガレージや、順位ボード付きのタワーも見えるので、今誰が何位を走っているか?手に取るように分かります。
※グランドスタンドは、一部指定席となっており、指定席券が必要となりますので、ご注意ください。

『レースといえば、やっぱり追い抜きシーンが観たい!』
●1コーナー、コカ・コーラコーナー
●コカ・コーラコーナー
●ダンロップコーナー
(ちょっと遠いですが期間中に一度行ってみるのも良いかもしれません!)

『各マシンの挙動の違い、ドライバーの技術の違いが見たい』
●ヘアピン
●13コーナー、プリウスコーナー、パナソニックコーナー
(最終区間だと一番近いのがプリウスコーナーです)

 

いかがだったでしょうか??
是非、当日観戦に行った際は、一箇所に留まるのではなく、色んなコーナー、観戦エリアに足を運んでみてください。ストレートでは感じられない魅力がコーナー区間にはありますし、コーナーでは見られない“スピートと迫力”がストレートでの観戦の醍醐味でもあります。

今週末のレースでは、時間の許す限り色んな観戦方法を試してみてください!

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

カテゴリー

アーカイブ

ページ上部へ戻る