SUPER GT第8戦もてぎ予選。GT500クラスはZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)が今季2度目のポールポジションを獲得した。
GT300とは別の走行時間で行われたGT500のノックアウト予選。全車ノーウェイトになったことにより、シーズン序盤からウェイトに苦しんだチームがQ1から続々とタイムを更新。その中でも第4戦SUGOで優勝したENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也)が別格の速さをみせ、Q1では伊藤が1分41秒280、Q2では1分41秒139と他車を圧倒するタイムを記録。午前中の公式練習でも一発の速さを見せつけトップタイムを出していただけにポールポジションは確実かに見えた。
そして始まったQ3では、後半戦はハンディウェイトに苦しんだMOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ミハエル・クルム)やRAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴)も早い段階からタイムアタックを行い、続々とトップタイムが塗り替えられていく目まぐるしい展開。それでもENEOS SC430の伊藤は誰よりも速いアタックで1分41秒045をマークしトップ浮上。ここまでタイムが伸びれば誰も追いつけないだろうと思われたが、その後方で2度目のタイムアタックに挑んだ立川祐路が1分40秒982を記録。一瞬、場内がどよめいた。結局この順位のままチェッカーが振られ、セルモSC430が開幕戦岡山以来となる、今季2回目のポールポジションを獲得した。
2位には最後の最後で逆転されたENEOS SC430、3位はNISMO GT-Rが履いた。
GT最多記録を更新する17回目のポールポジションを獲得した立川は「前回でチャンピオンが決まってしまい、正直オートポリスが終わって気持ち的には燃え尽きてしまいましたが、今回は“来年に向けて”という部分で気持ちを切り替えて挑みました。これまではハンディウェイトで苦しんできましたが、今回はノーウェイトだったので何がなんでもポールを獲りたかったです。」とベテランらしい今回に加えて来シーズンを見据えたコメント。またQ2を走った平手晃平は「朝からマシンの感じは凄く良く、手応えを感じた中で予選に臨めました。ミスなく走れればQ3まで行けると思っていました。朝から負けっぱなしだったので、最後にポールという形で逆転できて気持ちいいです。」とコメント。2人ともノーウェイトというガチンコ勝負の予選を競り勝ったことに満足した表情だった。
GT500クラスはすでにチャンピオンが決定しており、明日の決勝は文字通り「ガチンコ勝負」の争いとなる。今日の朝から好調だったENEOS SC430をはじめ、2列目には実力がありながらも今季未勝利できているNISMO GT-RとRAYBRIG HSV-010がつけている。
また決勝レース時に雨が降るという予報も出ており、ウエットコンディションになれば、今日広報に沈んだS Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)、DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明)のミシュラン勢に加え、EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴)のダンロップタイヤユーザーも追い上げてくる可能性は十分にある。
注目のSUPER GT第8戦決勝は28日(日)14時00分から53周で争われる。
『記事:吉田 知弘』
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