大興奮のF1日本グランプリから一夜明けた鈴鹿サーキットは、これまでのレースうウィークを思い出させるような熱気に包まれた。
この日のゲートオープンは午前9時30分からだったが、オープン30分前の段階で待機列はボウリング場に達した。この日はF1観戦券をお持ちの方であれば無料で入場できるため決勝レースを現地で楽しんだファンが大半を占めていたが、昨日の活躍をテレビで観て急きょ鈴鹿に駆けつけたファンも非常に多く、1万人のファンが来場。急きょ15分早めて開門。スタッフに先導され、GPエントランスまで進んだ。
この日は先着5000名にウィナーズカードが配布され、可夢偉が映ったカードを手にとったファンは笑顔。フォトグラファーがカメラを構えると、手を振ってくれるファンが多く、昨日の可夢偉の激走に興奮冷めやらぬという様子だった。
10時00分から行われるスペシャルトークショーのために開放されたグランドスタンドは、あっという間にファンで埋め尽くされた。
今回の主役である小林可夢偉が登場すると大歓声と拍手に包まれ、可夢偉も笑顔で手を振って声援に応えた。レース後も多くの方から祝福を受けた可夢偉は「通常の1ヶ月分ぐらいのメールがきて、たくさんの方から電話もかかってきて、途中で携帯の電池がなくなりました(笑)」と、初の表彰台を経験しても、いつもどおりの可夢偉トークで会場を沸かせた他、「これで、メルセデスAMGまで(コンストラクターズランキングが)20ポイント差なんですよ。それをどうしても抜きたいので、残り5戦チーム一丸となって逆転したいです。」と今後の意気込みを語った。
また今回はお子様・ファミリー優先席がV1席の最前列付近に用意され、集まった子供たちからの質問タイムも設けられた。「今レーシングカートをやっているんですが、スタートの時は何を考えていますか?」という突っ込んだ質問やや「可夢偉という名前は誰がつけたんですか?」という素朴な疑問などが飛び出した。中には「可夢偉選手のヘルメットをください!」と直談判する子もいて、さすがに可夢偉も対応に困る表情を見せるなど、表彰台に上がっても、全く変わらず和やかな雰囲気に包まれた。
最後にはファンところへ自ら歩み寄った可夢偉は時間の許す限り子供たちにサイン。大歓声でファンに見送られ、サーキットを後にした。
その後、月曜日恒例となったメインストレートウォークが行われ、多くのファンでメインストレートは埋め尽くされた。やはり一番人気は可夢偉がスタートした3番グリッド。多くのファンが列を作って、記念撮影を行なっていた。
またピットロードに目を向けると、日本グランプリを終えて梱包されたマシン・機材が置かれており、ピットウォールから写真を取りながら、F1マシンたちとの別れを惜しんでいた。サーキット内の大型ビジョンでは、大興奮だった昨日の決勝レースのプレイバック上映が行われ、グランドスタンドから可夢偉3位となった感動のレースに浸っていた。
こうして月曜日のファンミーティングイベントも大盛況のうちに終了。4日(木)から合計5日間に渡って開催されてきた2012年F1日本グランプリの全イベント日程が終了した。
『記事:吉田 知弘』
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