6日(土)の公式予選が終わった後の18時00分から、グランドスタンド前で恒例となったF1日本グランプリ前夜祭が行われた。
木曜日から各イベントで昨年を大きく上回る盛り上がりを見せている鈴鹿サーキット。この前夜祭でも開放されたV1・V2席全て満席。通路に立ち見のお客様がでるほどの盛況だった。
今年は鈴鹿サーキット開場50周年ということもあり、様々なイベントが用意された。まずは日本とF1を結ぶ原点となったHonda初期のF1マシン「Honda RA272」がステージ横に展示され、管理しているホンダ・コレクションホールのスタッフの手によって、エンジン始動。甲高い、そして懐かしいエンジンサウンドがグランドスタンド全体に響き渡った。
続いてモータスポーツジャーナリストの今宮純が登場し、翌日の決勝レースの展望をわかり易く解説。ちょうど今宮氏が登場する前に公式予選の正式結果が決まり、予選Q3でライコネンがスピンした後に通過した可夢偉のタイムアタックは有効になるのか?アロンソを妨害したベッテルに対するペナルティは?といった審議の結果をファンの前で報告。結局可夢偉は3番手スタートが決まったアナウンスされると、スタンド全体は拍手喝采となった。その可夢偉の明日の決勝レースについて今宮氏は「どうなるかは始まってみないと分からないが、あのベッテルと対等に走れれば、文句はないでしょう」と、決勝への期待をふくらませるコメントをしてくれた。
そして、前夜祭第1部のメインゲストである小林可夢偉が登場すると、スタンドはこの日一番の盛り上がりを見せる。これには可夢偉も笑顔で手を振って応え、用意された椅子に座るのも忘れて、ファンに向かって今週末のマシンのことや予選のこと、そして決勝に向けての意気込みを語った。
鈴鹿では日本人最高の3番手からスタートする可夢偉。「スタート時のクラッチの反応が情緒不安定なので“明日はちゃっと決めてくれよ!”とクラッチさんにお願いしてきました!」と可夢偉らしい笑いを誘うトークで会場を沸かせ「レッドブルが速いから彼らを抜くのは難しいかもしれないけれど、特に母国GPだか緊張しているわけでもないので、これまでの経験を生かして・・・あそこに行きたいですね」とライトアップされた表彰台の方をちらりと向いた可夢偉。ファンも大きな声援と拍手で可夢偉を見送った。
本来ならばトークショーが終わって、そのまま用意されたクルマでピットへ帰る予定だった可夢偉だが、これだけ多くのファンが駆けつけてくれたお礼に、自らスタンドのファンのもとへ歩み寄り、差し出されるプログラムや色紙に、一人ずつ丁寧にサインをした。
スタンドからも「可夢偉!いつも応援してるぞ!」「明日は頼むぞ!」「ガンバレよ!!」可夢偉、愛してる〜!!」といったファンの気持ちが入った声援が送られ、可夢偉も笑顔で応えた。
こうして大盛況のうちに前夜祭第一部が終了。そして19時30分から始まった第2部では長い間F1のテレビ中継でオープニング曲を担当してきた「T-SQUARE」が登場し、F1オープニングテーマの代名詞もあるTruthなど演奏。ファンを魅了した。
『記事:吉田 知弘』
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