F1日本グランプリ開催まで1週間と迫ったが、今週末は国内レースでも注目の1戦「2012SUPER GT第7戦KYUSHU 300km」が大分県のオートポリスで開催される。
快晴に恵まれたオートポリスでは、すでに各チームがマシン・機材を搬入し、明日から始まる第7戦に備えていた。また金曜日から熱心なGTファンもパドックに来場。車検場へ運ばれるマシンを眺めたり、ドライバーにサインをもらったりと、年に1度の九州でのGT開催を楽しみにしているファンも多いようだ。
しかし、心配なのは今週末の天気。すでにニュース等でも報じらている通り、大型の台風17号が沖縄方面から九州に向かって接近中。現在の天気予報によると決勝が行われる30日(日)にオートポリス周辺を通過していく。2010年にも台風による被害で第7戦富士が中止になったが、今のところ予選・決勝ともに開催する方向で関係者もチーム・ドライバーも準備を進めている。
いよいよチャンピオン争いも大詰めとなってきた2012年のSUPER GT。今までポイントに応じて課せられてきたウェイトハンデも、今までの1ポイント当たり2kgだったのが、今回のみ1ポイント当たり1kgと約半分のハンデで書くチームが戦うことになる。
GT500クラスは現王者のS Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)が58ポイントで首位。これを序盤戦で大活躍したZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)が50ポイントで追いかける。
[レースに向けてドライバー交代の練習をするMOLA GT-R]
その差は8ポイント、これについて追いかける立場のセルモ立川祐路は「この8ポイントを少しでも詰めた状態で最終戦に行きたい。だから優勝はもちろん、表彰台は確実にとれるようにしたいし、まずは1号車の前でフィニッシュすることを心がけたい」とコメント。一方のMOLA GT-R柳田真孝も「ここで良い結果を残して最終戦もてぎにつなげたい。この前のタイヤテストでは良いタイムを出せたけど、38号車(セルモ)もかなり良かった。ウェイトも今回から半分になって、間違いなく皆攻めてくると思う。正直のところ、我々もウェイトが減ったのでオートポリスともてぎの両方を勝って、2連覇を成し遂げたい」とコメント。両者ともにレース前からライバルを動向を強く意識している様子だった。
GT300クラスは前回富士で今季2勝目を挙げたHANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)が60ポイント。2位のS Road NDDP GT-R(千代勝正)に対して12ポイントの差をつけている。しかし、ここオートポリスはコース全体が狭くテクニカルなセクションも多い。直線番長と言われているポルシェやパワー重視のレース展開で勝利を収めてきたFIA-GT3勢が苦戦するのではないかと見られている。
逆に前回富士でも2・3位に入ったaprプリウスGTと無限CR-ZといったハイブリッドGTカーが今回は強敵になると見ているチームが多い。また昨年レガシィで制したSUBARU R&D SPORTも新マシンBRZで上位進出してくることが確実。ランキング首位のハンコックポルシェにとっては正念場のレースとなりそうだ。
見どころ盛りだくさんのSUPER GT第7戦オートポリス。公式予選は29日(土)14時00分からノックアウト方式で行われ、決勝レースは30日(日)14時00分から4.674kmのコースを65周して争われる。
『記事:吉田 知弘』
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