SUPER GT第6戦富士のGT300クラス予選は、ハイブリッドシステムを初めて導入してGTに参戦するapr PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀)が初のポールポジションを獲得。国内で最も人気のある市販車をモデルとしたGTカーがついにポールポジションを獲得した。
GT500同様にノックアウト方式で行われた公式予選。Q1からストレート番長のポルシェ勢がトップタイムをマーク。Q1・Q2ともにHANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢)がライバルを圧倒。
このままハンコックポルシェが今季3度目のポールポジションも確実と思われたQ3。すでに伏兵的存在となっているaprプリウスGTが1分40秒417のコースレコードを記録し、トップ浮上。結局誰もこのタイムを上回ることが出来ず、参戦6戦目のプリウスGTが悲願の初ポールポジションを獲得した。
ポールポジションが決定した瞬間、タイムアタックの様子のピット内で見守っていた新田守男は感極まって泣きながらその場に座り込む。
残念ながらハイブリッドカーの初PPは無限CR-Zに奪われたが、この時は当初PPだったはずのtriple a vantage GT3が車検違反で失格。繰り上げでの結果となった。
しかし今回は自らFIA-GT3車両を破ってのポール獲得。今では街中で当たり前のように走っているプリウスが、国内を代表するレースの予選で頂点に立った瞬間だった。
2位には0.1秒差で惜敗したハンコックポルシェ。前述のとおり、直線スピードが軍を抜いて速いだけに決勝では手強い存在となりそうだ。3位には無限CR-Z(武藤英紀/中嶋大祐)。前回鈴鹿ではPPスタートを生かせず低迷。今回富士ではリベンジを果たしたいところ。
今回もタイヤ温存作戦や燃費をセーブしてピット作業時間を少なくする戦略を企んでいるチームが後方にもたくさん存在するため、明日の決勝ではプリウスGTが有利とは言い難い。その分、チェッカーまでどのチームが勝つか全くわからない大混戦のレースが期待できそうだ。
『記事:吉田 知弘』
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