2日間に渡り、多くのレーシングカーやレーシングバイクのデモ走行が行われた鈴鹿サーキット。2日間の締めくくりは2輪最高峰のWGPバイクと来月も開催予定のF1世界選手権で活躍したF1マシンが登場。50周年をお祝いするために駆けつけてくれたゲストドライバー・ライダーの皆さんも「これが最後だから」と全開走行を披露してくれた。
2輪WGPでは1993年にWGP250ccクラスでチャンピオンを勝ち取った原田哲也が登場。現役引退以降、なかなか国内2輪レースの場になかなか姿を現さず、久しぶりに彼の姿を見るというファンも多かった。原田は97年にM・ビアッジが使用していたNSR250に乗ってのデモ走行を披露。本人も「久しぶりのライディングでビビった」と金曜日に語っていたが、現役時代の感覚を取り戻してきたのか、最後はトップスピードでメインストレートを駆け抜けた。
続く鈴鹿F1レジェンドでは、昨日同様にアレッサンドロ・ナニーニ氏がラルースLC90に乗り込んで素晴らしい走りを披露。2日目ということで感覚もつかめてきたのか昨日よりペースアップしていた。
そして2日間の最後を飾ったのはホンダRA106を担当した小暮卓史。「なかなかF1マシンに乗せてもらう機会がないのに、今回2日間も乗ることができ、しかも優勝マシンを担当させていただくなんて、本当に光栄です」と走行前に嬉しそうな表情をみせた小暮。一説によると、このアニバーサリーデーのためにホンダ・コレクションホールのスタッフが2年間かけてマシンのパーツを集めて、走行可能な状態に仕上げたという。
多くの人の想いが詰まった1台で勢い良くコースインした小暮。まさにF1日本グランプリのフリー走行を行なっているかのようなレーシングスピードでコーナーを攻め、メインストレートもアクセル全開。集まった32,000人のファンを魅了した。
こうして2日間のアニバーサリーデー全日程が終了。最後は登場した名車が再びコースに出て、最後までお付き合いいただいたファンに感謝のパレードランを行った。
2日間で延べ62,000人が来場。それぞれのファンが「鈴鹿でレースに熱中した頃」のマシン・バイクが登場。それぞれが大好きだった“あの頃のレース”にタイムスリップ。50年という節目を迎えるにあたって、その歴史を振り返ることが出来た貴重な2日間だった。
『記事:吉田 知弘』
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