2012年のF1開幕戦オーストラリアGPが、オーストラリア・メルボルンにあるアルバートパークサーキットで行われた。
金曜日のフリー走行では雨に見舞われたアルバートパークサーキットだったが、土曜予選、日曜の決勝ともは晴天に恵まれ、ドライコンディションの中での決勝となった。
グリッドには、前日の予選でポールポジションを獲得したルイス・ハミルトン(マクラーレン)を先頭に、予選通過基準タイムをクリアできなかったHRT2台を除く22台のマシンがグリッドに整列し、世界中のF1ファンが待ちに待ったF1新シーズンの開幕戦決勝レースがスタートした。
スタートから、フロントローを独占したマクラーレンが好スタートを切り、その中でもダッシュが良かったジェンソン・バトンが1位で1コーナーを通過。2位ハミルトンと続き、早くもマクラーレン2台で独走態勢を築いていく。
一方、予選6位スタートでいつもとは異なり後方から追い上げのレースとなった王者セバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、レース序盤から3位のミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)に抑え込まれる展開、11周目にギアボックストラブルが発生しシューマッハはリタイヤを余儀なくされ、ベッテルは3位浮上を果たすが、この時点ですでに13.3秒の差を1位バトンにつけられてしまう。
このままマクラーレン勢の1-2フィニッシュかと思われた36周目、ヴィタリー・ペトロフ(ケータハム)がマシントラブルでメインストレート脇でストップ。マシン撤去のためにセーフティーカーが導入される。各車がちょうど2回目のタイヤ交換というタイミングでのセーフティーカーで、これを上手く利用したベッテルが2位に浮上。10秒以上の貯金を築き上げたバトンだったが、2位ベッテルとの差がなくなってしまう。
マシンが撤去され、42周目にリスタート。ここでベッテルが一気にバトンを抜き去るのではないかと思われたが、逆にバトンが圧倒的な速さでスパートをかけ、2位ベッテルに3.8秒のリードを作り直す。ベッテルも必死に追いかけるが最終的に届かず、バトンが2012年最初のウイナーとなった。
また予選13位からスタートした小林可夢偉(ザウバー)は、スタート直後に僚友セルジオ・ペレスと接触し、リアウイングを破損。普段よりも扱いづらくなったマシンでのレーススタートとなってしまったが、久々にF1復帰を果たしたキミ・ライコネンと終始接近戦のバトルを演じるなど、終盤まで中段グループでのバトルに食らえ付いていく。
途中のセーフティーカー導入時にタイミング良くタイヤ交換を済ませ、9位で走行していた最終ラップ。前方でフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)と5位争いをしていたパストール・マルドナド(ウィリアムズ)が単独でクラッシュ。さらに可夢偉の目の前を走っていたペレスをニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が抜きにかかった際に接触。この間に2台を抜き去った可夢偉は、なんと最終ラップで3つ順位を上げ、開幕戦を6位でチェッカーを受けた。
開幕戦から内容盛りだくさんレースとなった2012年のF1。次回は第2戦マレーシアGPが、すぐ翌週となる3月23~25日の日程で開催される。
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