“日本人初のフルタイムF1ドライバー”中嶋悟と“元祖日本一速い男”星野一義が1980年代のF1マシンを駆って、夢のガチンコ勝負が実現した。
50周年を迎えた鈴鹿サーキットのファン感謝デー最大のイベントの一つである「中嶋悟×星野一義“夢の競演”」を観ようと、グランドスタンドは多くのレースファンで埋め尽くされた。
特設トークショーステージに登場した2人は、ファンの前で笑顔で手を振り挨拶。星野は「20代の頃に若返った気分!」と笑顔が絶えなかった。デモ走行を前に、彼らが戦っていた当時の話題となり、中嶋は「当時は目が合ったら喧嘩するくらいの争いをしていた。ほとんど口を利かなかったね。」と、今では笑顔で話せる30年前のライバル時代の話を振り返った。
しかし、いざ直接対決が近付いてくると「今日は俺が勝つ!」と星野が言い出すと、「今日は譲るけど、明日は俺が勝つ!」と現役時代の闘争心が蘇ってきて、それを見守る拍手でマシンに乗り込んでいくレジェンドを送り出した。
当初はグリッドスタートを予定していたが、ドライバーの手違いにより、そのままローリングスタート。東コースの各コーナーで抜き津ぬかつの大バトルを演じた。
最終的に、星野が勝つ予定だった直接対決は、中嶋が先着。予定とは異なるシナリオとなったものの、二人は笑顔でマシンを降り、総立ちで出迎えたファンの声援に応えた。
その後、メディアセンター横のブリーフィングルームで「レース後記者会見」さながらの囲み会見が行われた。
星野は「1000馬力のマシンは本当にパワーがあって、このクルマで1時間半も走っていた中嶋君は凄いね!」と、最大出力約1000馬力のターボカーをドライブした感想を披露。
中嶋も「いつも鈴鹿やもてぎでデモ走行は呼んでいただいていますが、久しぶりに前を走るのが星野一義ということで楽しかったです。」と、久しぶりの両雄対決を振り返った。
なお、この直接対決は明日4日も行われるが、それについて2人は「今日はウィリアムズに乗りこなすのに精一杯だったけど、明日は、実力で中嶋君に勝ちます!!」と星野が意気込みを語ると、中嶋も負けじと「よし!じゃあ明日も実力で勝負!先輩後輩はこの際関係ないので、明日は“裏ワザ”を使って、頑張ります!」と、明日の第2戦に向けての抱負を語った。
もちろん、直接対決とは言えども、デモ走行イベントの一つ。お互いに笑顔でリラックスしたムードが終始漂っていたが、明日の直接対決Rd.2は見逃せないレースになりそうだ。
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